伝説‥12話〜更なる策略⁉︎…限定チケット…⁉︎
ここはシェルズ城のアルベールの書斎…。
ジルベイムは昨日の事を報告に来ていた。
「ジルベイム…傷の方は大丈夫なのか?」
「はぁ…何とか大丈夫かと…それよりも…このままでは、神々に知れ渡るのは時間の問題かと…。」
「確かに…このままでは、不味い事になるだろうな…だがしかし…新たに策を練り直すとなると時間がかかる…他に何か良い案があればよいのだがな…。」
「…策はない訳でもありませんが…ただ…これをするには、異世界の者達を…1つの建物に集めなければなりません…それと、その儀式を行う為には…優秀な召喚魔導師が必要になります…。」
「なるほど…だが、それをするには…先ずは建物を探し…そこに異世界の者を誘導せねばならないが…さて、どうやって誘導するかだが…仮にそれが出来たとしてだ…召喚魔導師を探しておかねばならないだろうしな…。」
「その召喚魔導師なのですが…1人心当たりがございます…。」
「ほお…では、その者をここに連れて参れ…。」
「では、仰せのままに…。」
ジルベイムはそう言うとアルベールに一礼をしてからその召喚魔導師の所に向かった。
場所は移り…ここはアクアメノスの街…。
シュウ達7人はオパール城に向かう途中で夜になり、昨晩この街の宿屋に一泊していた。
朝早くクレイとマリリンとゲルドフとユリニャは、宿屋を出て街の探索に出掛け、シュウとダルナドとグラディスは部屋で話をしていた。
「…何度も聞くようだが…現段階では帰る方法が分からないんだよな?」
「すまないが、そうなるな…だが、先程も言ったと思うが…城に行けば何か分かるかもしれん…。」
「シュウ…ごめん…僕が召喚なんてしなければ良かったんだ…。」
「ああ…そうだな…お前が俺を召喚しなければ…クッ…だが…過ぎた事を言っても仕方がないしな…。」
(…とは言ったものの…間に合うのか?…苦労して手に入れた… 劇場版ドラゴン オブ クロスアースの公開記念イベントの初回限定チケット…もし間に合わなかったら…あー、クソォー…あの苦労が水の泡に…。)
そう思っているとグラディスが立ち上がり外を見て話し出した。
「シュウ…悪いが、少し頼みがある…。」
「…頼みとは何だ?」
「エイリスの事なんだが…。」
「エイリスって…確か、ダルナドの母親…そしてグラディスの元奥さんだったよな…。」
「ああ、そうだ…ダルナドの話だとエイリスが奴等に監禁されてるらしい…。」
「なるほど…それで助けに行きたいってわけか…。」
「勝手なお願いだとは思うんだが…エイリスを助けに行くのに力を貸してくれないか?」
そう言われシュウは少し考えた後。
「そうだな…手伝うのは俺だけで充分なのか?」
「ああ…恐らく2人だけで充分だとは思うのだがな…。」
「そうか…俺は別に構わないが…そうなるとダルナド達はどうなる?」
「この人数なら…恐らく大丈夫だろうとは思うんだが…ダルナド…お前はどうする?」
「僕も行きたいけど…足手まといになるのは嫌だし…皆と城に向かう…そして、帰る方法探して待ってる…。」
そう言うと3人は、クレイ達が帰って来るのを待ちながら色々と話をした…。
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