第1章〜伝説が動き出した

伝説‥8話〜新たな3人の召喚魔導師…そして痴女悪魔現る{改}

 ここは、シェルズ城の地下に、特別に作られた召喚の祭壇。


 そして3ヶ所に祭壇があり、中央に向い合うような形に、設置され造られている。


 そして、3人の召喚魔導師が、それぞれ祭壇の前に立っていた。


 すると1人の召喚魔導師が、


「いよいよだね。僕たちの方がルナ達なんかより、すごいって事を証明してやるんだ」


「でもさぁ、ダルナド。本当に、こんな事していいのかにゃ?」


「ダルナドにユリニャ。俺も本当に、こんな事をして大丈夫なのか、心配なんだ」


「ゲルドフ、心配ない。ルナ達と違い、ちゃんとした人たちが付いている。それに僕たちの力を、認めてくれたんだ」



 この3人は、ヒューマンの男性でダルナド・カーマスと、ダークエルフの男性でゲルドフ・ブラックと、猫の獣人ハーフのユリニャ・グレイだ。


 そしてルナ達と同じ、オパール魔導師学園に通う、見習い召喚魔導師たちである。



 この城の、大臣ジルベイムの配下の者が、数ヶ月前から学園に潜入し、潜在能力の高い、召喚魔導師を探していた。


 そしてルナ達3人が、異世界の者を召喚する為、召喚魔導師として、選ばれたのを確認してから、この3人に声がかかった。



「それよりも。いつににゃったら、始めるんだろうね」


「確かにジルベイム様、遅いな。準備があるからって言ってたけど」


「だけど俺、ここの空気、あまり好きじゃない」


 3人がそう話していると、ジルベイムが部屋に入って来た。


「遅くなってすまなかった。では、そろそろ始めるとしようか」


 そう言われダルナド達は、あらかじめ祭壇に、魔法陣を描いておいたので、本に書いてある通りに呪文を唱えた。




 場所は移り、ここはオパール魔導師学園の、寮のシャワー室。


 リュウキはシャワーを浴びた後、脱衣所に入って来た。


 そして、そこには見慣れた女性が、今にも服を脱ごうとしていて、リュウキはそれを見て慌てて、シャワー室に逃げ込み扉を閉めた。


 その女性……いやクロノアは、リュウキに気がつき慌てて服を着直し、


「何でこんな所にあんたがいるわけ?てか、私の裸みてないわよね?」


「何でクロノアが、こんな所にいる!?それに、お前の裸なんか見たくもねぇ」


 リュウキがそう言うと、クロノアはシャワー室の扉に近づき扉ごしで、


「あのねぇ。いいから、ここ出てくれないかなぁ。私シャワー浴びたいんだけど?」


「あのなぁ。お前が外に出てくれないから、俺はここから出れねぇんだよ!」


「あ〜そうか。なるほどねぇ。ごめんごめん。確かにそうだったね。じゃ私は一旦、外に出てるから、早くしてよねぇ」


 そう言うとクロノアは、脱衣所の外に出るフリをし、扉を開け閉めした。


 リュウキはそれを確認し、シャワー室の扉を開けると、目の前には、カメラを構えたクロノアがいた。


 クロノアは、すかさずリュウキを撮った。


 それを見るなりリュウキは、慌ててシャワー室の扉を閉めた。


「な、何のつもりだ〜!!この痴女がぁ〜!悪魔女クロノア……後で覚えてろよ!?グゾォ……」


「ククク。後でみんなに見せてやろうっと。意外と高く売れそうだなぁ〜」


 そう言うとクロノアは、してやったとばかりに、高笑いをしながら、脱衣所から出て行った。


 そしてリュウキはその後、ショックで少しの間、立ち直れなかった。

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