第4章

第94話

 レンたちは3日後、ルイス様の領地に着く。

 そこでレンたちは3日分の食料を買い、1日泊まってから王都への馬車に乗った。


 そして3日後、レンたちは王都に着いた。

 レンたちはまずギルドに向かい、冒険者登録をしてもらう。


 Cランクへの推薦状であるブローチを見せたところ、受付の人に驚かれたのはいい思い出だ。

 それから、5日分(リナたちの村まで5日かかる)の食料を買い、それなりに乗り心地の良い馬車をレンの自費で買い、1日滞在してから王都を旅立った。


 途中魔物に襲われることがあったが、それ以外特に何事もなく、リナたちの村の付近に着いた。


「――そろそろ、私たちの村に着くのです」

「わかった。確か村は囲まれてるんだったね」

「そうなのです」


 レンは『千里眼』を使い、上から辺りを見渡す。

 すると、


「……うわ、凄いねこれ」

「ん、前より多くなってる」


 ミナも『遠視』を使ってそれを確認した。


『遠視』は『千里眼』の下位互換とも言える希少能力レアスキルで、上からではなく正面の遠く見ることが出来るようだ。


 上からではないので、森の中などでは圧倒的にこちらの方が使いやすいだろう。

 まぁ、レンのように魔眼をいくつも使えるのであれば、話は別だが。


 閑話休題。


 レンたちの馬車は目の前に見え始める魔物の群れに突っ込んでいく。

 だが、魔物たちはレンたちの馬車を襲う所か道を開け始めた。


「……入る者は拒まない、ってことか」

「そうなのです。ただ、外に出るのは大変で、私たちが出る時も一点突破をする他なかったのです。それでもそのお世話になった冒険者の方には怪我をさせてしまったのです」

「……そっか」


 レンたちの馬車は一切襲われることは無く、村へと着いた。







「――!リナ!ミナ!」


 村に入るや否や、村の者達が集まってきた。

 その中に、リナとミナの母親がいたようだ。


「あ、お母さん!ただいまです!」

「ん、お母さん。ただいま」

「――っ!おかえりっ!ふたりともっ!無事で……無事でよかった……!」


 ふたりの母親はふたりをぎゅっと抱きしめ、静かに涙を流す。


「……お母さん?」

「……ん、お父さん、どこ」


 ふと気づいたように、ミナが母親にそう聞く。

 すると、母親は認めたくない現実をふたりに言う。


「……っ!あの人は……死んだわ」

「……え」

「……うそ」


 当然、それをふたりが信じられるはずもない。


「つい、3日前のことよ。魔物がいつもの様に襲ってきたの。あの人はシェルターに逃げ遅れた人を助けるために、死んだわ……」

「……うそ」

「……間に合わなかった、の」


 それを聞いていたレンも、拳を地面に打ち付ける。


「……村に寄らずにこっちに来ていれば……!」

「……ん、レンのせいじゃない。多分、遅かれ早かれこうなった」

「……ええ。あなた達のせいじゃないわ。――そんなことより、その子は?」


 母親はレンのことに気づき、ふたりに尋ねる。


「私たちの仲間なのです!」

「ん、仲間」

「……レンです。よろしくお願いします」


 レンは怒りを一旦飲み込み、そう挨拶した。







 直後、村の襲撃を伝える鐘が鳴り響いた。


「……なっ!?」

「3日前に襲われただろうが!?なんで今来やがる!?」

「みんな、逃げろっ!逃げろーーっ!シェルターに駆け込めっ!」


 村人たちが大慌てで村の中心にあるシェルターに駆け込むなか、レンたちは武器を構える。


「――!あなた達も早くシェルターへっ!」


 母親が呼ぶが、ふたりは首を横に振り、


「……私たちは、このために学園に行ったのです!逃げられるわけないのです!」


 リナはそう叫び、レンとミナはそれに頷く。


「行くよっ!」

「うんっ!」

「んっ!」


 戦いの火蓋が切って落とされた。

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