第75話

 その後、教師らしき何人かがやって来て、3人を連れていった。

 事情聴取らしきことをされたが、周りにいた受験生と2人の少女が証言してくれたのでレンが咎められることは無かった。


 そして、レンは2人の少女にお礼を言われた後、受験会場へと移った。






 試験の内容は簡単な筆記と計算、それから魔法を的に当てるというもの。

 各試験は100点満点で評価され、そのうち70点取れれば受かるらしい。

 その後それらを合格した人は別の部屋に通され、面接をする、というのが試験の流れだ。


 試験の合格基準は3つの点数を合わせたものではなく、各試験の点数が70以上絶対に超えてなければいけないらしい。


 例えば魔法がかなり使え、試験の結果が90だったとしても、筆記や計算で70未満を取った場合は不合格になる。

 もしそれで筆記と計算を乗り越えたとしても、面接で人格的にだめだと判断された場合は不合格になるようだ。


 それらは貴族の息子にも適応される。

 この学園は国営であり、もしも貴族が学園の教師に賄賂や、強行手段に出た場合、その貴族は弾圧され爵位を奪われる。


 無論、あとからそれが発覚した場合でも同じような対処がされる。

 学園へと反逆は国王への反逆と見なされる。


 それだけ、この学園は国王と繋がっているといっても過言ではない。


 なお、貴族内での争いに関しては、一切関知しないようだ。


 閑話休題話を戻そう


 この学園は生まれが何処であるかでは判断しない。

 人格がしっかりしており、能力を持ったものが評価される。

 それが国王の娘であっても、だ。


 例え、それが盗賊の息子であれ、貴族の愛人の娘であろうとも。


 その結果、冒険者科に入学者希望者がいなかったとしても、誰一人合格しなかったとしても、繰り上げ合格のようなものはないらしく、合格者0という数字が出るらしい。







「――試験開始!」


 その言葉と同時に、皆が一斉に試験用紙に前のめりになった。


 ここは受験会場。

 筆記と計算の試験をする場所だ。


 試験時間は30分。

 一枚の紙に問題が全て書かれている。


 カンニングをさせないように、試験会場の天井や床など、至る所に魔道具が設置されている。

 カンニングだと判断された場合、魔道具から試験官の元へと通知が行くらしい。


 そんな試験ではあるが、レンはあっという間に解き終えた。

 昔に大おば様に教えて貰っているので、この程度の問題であれば造作もない。

 周りでは苦戦している受験者がいるようだ。


 キョロキョロと周りを見回してはカンニングだと判断される可能性もあるので、レンは早々に頭を伏せ寝に入った。


 その後試験終了の合図と共に休憩の時間になり、数分後に全員別の会場に案内された。

 そこには木で出来た的があり、名前を呼ばれた順番に魔法を打っていく。


 皆が火球ファイアーボールなどと下級魔法と俗に呼ばれている魔法を打っていく。

 だが、木の的は燃え上がることも傷が付くこともほとんどなかった。


 そしてレンの順番になり、水槍ウォータースピアを出す。

 これは俗に中級魔法と呼ばれているようだ。


 それを2本、順に出していき、的に打ち込むと槍は的に深々と突き刺さった。

 その後まもなく試験は終わり、休憩時間になった。

 その間に合格通知が個人に渡され、不合格者は外に出される。

 そして、合格者は別の会場へと案内され、順番に呼ばれていく。


 レンが呼ばれ、簡単に自己紹介や得意魔法、好きなことを話し、面接は終わった。


 結果からいえば、試験は合格だった。

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