第19話

 あれからさらに5年が経った。

 毎日のように魔法と鍛錬の日々。


 魔法はみんな上級に分類される魔法を使うことができるようになった。


 ちなみに、上級魔法はB級冒険者以上でも5発打てればいい方だ。

 超級なんて以ての外。

 宮廷魔法士レベル出なければ、あっという間に魔力が無くなってしまう。


 魔法の苦手なギリーでも上級を10発は打てる。

 超級も打とうと思えば1発は打てるが、魔力がほとんど無くなるので打たないようにしているのだ。


 ちなみに、魔法のレベルは全員適正のある属性がレベル8以上となった。

 レンは前から魔法熟練ポイントが溜まっていたようで、すぐに水と氷の属性のレベルが10になった。

 今は闇の属性をあげようとしている。

 召喚魔法を使いたいからだ。


 なお、かなり軽く言っているが、普通の人間であれば属性レベル10など神の境地。

 一生かけても8が限界だろう。

 宮廷魔法士でもひとつレベル10があればいい方だ。

 レンの異常さがよくわかるというもの。


 あくまでこれは魔法だけの話。

 では、武術の話といってみよう。


 ナフィは4人のなかで、力が1番無い。

 にも関わらず、B級に分類される魔物をひとりで倒すことが出来てしまう。


 前に、近くの森へ狩りに行かされたことがある。

 ひとりだけで10体倒すということだったのだが、その森にはC級以上しかいない。

 しかも、おじさんの鍛錬だったので魔法の使用は禁止と来た。

 なので、ナフィはC級を狩ってくるだろうと思ったのだが、C級9体とB級1体を狩って来たのだ。


 ひとつの級の力の差はおよそ5倍。

 正直、力の差がありすぎるのだが、ナフィは狩って来た。



 明らかに異常。

 魔法職の人間が、C級を魔法無しで狩るというのもおかしいし、全員が属性レベル8以上というのもおかしい。

 この村を出た時には世界最強と言っても過言ではない状態となるだろう。


 なお、おじさんにだけはまだ誰も勝てていない。





 レンはいつものように魔力の循環と素振りを並行してやる。

 今のこの時間はほとんど村人は起きていない。

 だから、村人たちはこの事態に対応するのがかなり遅れてしまった。


 カンカンカンカンカンカンカンカン…………


 村の門の近くに設置されている鐘が鳴り響く。

 これは魔物の接近を知らせる鐘だ。

 鐘のなる回数によってどれくらいの規模の魔物が来ているのか、村人に知らせることが出来る。


 鐘は、ずっとなり続けた。

 明らかな異常事態。

 この危険を知らせる鐘の音は、村の終わりを告げる鐘の音となる。

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