第18話

「「「「お、終わったぁ……!」」」」


 ようやく息が整ってきたので、床に倒れるように座り込む。


「おう。おつかれさん。だが、まだ終わってねぇぞ!」

「「「「え、えぇー……」」」」

「そのまま腹筋100回と腕立て100回だ!ほれ、よーいどん!」

「「「「し、死ぬ……」」」」

「これで午前は終わりだから安心しろ。午後から武器を使っていくからな」

「「「「は、はぁい」」」」


 文句を言いながらも言われたことはやっていく。


 自分達が強くなるためだ。

 仕方がないと割り切ってやろうと思うレンたちだった。





 はじめに終わらせたのはギリーだった。

 4人のなかでは1番力があるので、ある意味当然とも言える。

 終わったなら帰ってもいいとおじさんはギリーは言っていたが、みんなが終わるまで待つと言って待ってくれた。

 ほんとにいいやつだ。


 次はネクソンで、その次はレンだった。

 ナフィは生粋の魔法系だと思うので、仕方ないと思う。

 みんなでナフィを応援して、ナフィは時間をかけて終わらせた。

 少し休んでから、お昼を食べるために家へと帰った。






 お昼を食べて、またみんなと合流して空き地に向かう。

 少し休んだら身体中が痛くなってきた。

 明日は間違いなく筋肉痛になるだろう。


「おし、全員いるな。――じゃあ、これがお前らの武器だ」


 おじさんがレン達に武器を渡していく。

 渡されたのは2種類。

 本物の武器と、同じ形をした木でできたものだ。

 思わずみんなから息を吐くような声が出る。


「「おぉ……」」

「すげぇな……」

「すごい……」


 そう言われておじさんは得意気に胸を張る。

 どうやらおじさんが作ったものらしい。


「――鍛錬で使うのは木の方だ。いつか本物で実戦するが、今はいい。鞘に仕舞ったまま自分の机の上にでも置いておけ」

「おう!」

「じゃあ、そろそろ始めるぞ。お前らそれぞれの武器あった戦い方を教える」


 いよいよ武器の使い方を習う。






 おじさんの教え方は凄かった。

 戦って覚えろ、と言って相手と同じ武器を使って戦ってくるのだ。

 隙があればそこを突いてくる。

 もちろん全員惨敗したが、最終的にはじめの頃より動きが格段によくなった。


 ギリーには大剣を力強く振り回しつつ、隙を作らせない戦い方を。

 ネクソンには槍を何度も早く突くような数の戦い方を。

 レンには暗殺するか如く、気配を消した戦い方を。

 ナフィには杖でも物理で戦えるような戦い方を。


 それぞれ教えられることになった。


 おじさん曰く、午前中の鍛錬はしばらくしたら変わるらしい。

 走り込みは体力作りのためにずっとやるそうだが、腕立てと腹筋は無くなるらしい。

 その言葉に全員喜んだが、直後のおじさんの言葉にギリーは泣いた。


『喜んでいるところ悪いが、ギリーは変わったあとの鍛錬メニューに入ってるぞ?腹筋と腕立て』


 と言うのだ。


 可哀想だとは思うが、仕方が無いとも思う。

 自分達が強くなるためなのだから。

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