第13話

 次の日。

 レンたちは大おば様の神社に向かっていた。

 付き添い人として、メリダもいる。


「レンは魔法使ったことあるんだっけか?」

「ううん。初歩的なものを教えて貰っただけだよ」

「ふーん。多分、レンがやったことをやるんだろうから、レンは暇になっちまうな」

「そこら辺は大おば様が考えてるんじゃないかな」

「ちっくしょー。レンに先に進まれるのか!」

「あはは……」


 みんなで魔法の話をしながら、神社に向かう。





 神社に着くと、大おば様は境内に何かを準備していた。


「おはようございます。大おば様」

「「「「おはようございます!」」」」

「おぉ、来たか。おはようさん」

「――大おば様。それは何の準備をしているので?」

「これは簡易的な結界じゃな。これで、魔力を外にほとんど漏らさずに済むからの」

「――あれ?僕の時の魔法じゃないの?」

「あれは非常時だったからじゃな。それに、あの空間に何人も入れたらわしの魔力が持たんわい」


 どうやら、あの魔法は常に魔力を消費するものだったらしい。

 しかも、人数で消費量も変わるようだ。


「それで、この中でやるんですか?」

「そうじゃ。ただ、レンが何もやることがなくての。教える役割をさせようと思ったが、レンは感覚で覚えたからの。おそらく参考にならん」

「あはは……」


 レンは気まずそうに頬をかく。


「だから、レンには魔法の基礎の少し先を少しだけ教えておこうかと思っての。――それで、メリダには他の子たちを任せておこうと思う」


 魔法の先と聞いて、レンの目がキランと輝き、前のめりになった。

 それを見て、他のみんなはびっくりしているようだ。

 話には聞いていたが、実際に見たのは初めてだからだろう。


「でもわたし、大おば様ほど使えませんよ?」

「大丈夫じゃろ。基礎を教えることは出来るじゃろ?」

「まぁ、そのくらいは」

「はじめは基礎を教えるだけだから大丈夫じゃ。何かあればわしに知らせに来れば良い」

「――ここでやらないんですか?」

「少しだけ離れたところでやるだけじゃ。目に見える範囲にはおるわい。しかしのぅ、レンのことは早く終わりそうな気がするんじゃよなぁ……」


 大おば様の最後の言葉はメリダにだけ聞こえた。

 その言葉にメリダは苦笑いする。


「あはは……レンはいろんな意味で規格外ですから、そんな気がしますね」


 その言葉は親としてどうかとは思うが、レンがやったことを考えれば当然とも言える。


「そうじゃよなぁ。はぁ、終わったら毎日家でやるように言ったことを改めて見せてもらおうかの」

「あぁ、それはいいと思いますよ。レン、かなりすごいんですから。大おば様の腰が反対に曲がるくらいにはすごいと思います」

「それはそれは。まぁ、楽しみにしておくかのう。――さて、お主らそろそろ始めるぞ!レン以外の子たちはメリダからしっかり教えてもらうんじゃぞ!」

「「「はい!」」」

「じゃあ、レンはこっちじゃ」

「はーい!じゃあみんな。また後でね!」


 レンは他の子たちに手を振り、少し離れた場所に移動した。

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