肉染み男&スポンジケーキギャルの小話

「痛いっちゃあ……痛いが」

「じゃあ、さっさとトイレいったら」

「そうするしかない」

 ホテルの一室。夜明け前の時間にふと目覚めた俺は、腹痛に喘いだ。

 半裸で寝ていた女は不機嫌そうに目覚め、トイレを指さす。

「そうだ。一つさ。伝えとこうかな」

「……何だ」

「大声は出さないでよ。他の人に迷惑だから」

「…………?」

 便座の上で一分ほど経ち、ようやく俺は努力が実った。

 そして、絶叫した。


「……ちぇっ……」

 スポンジケーキギャルは頭を掻き、テレビの電源を入れた。

 当然の如く、流れるのは成人映画の一場面。

「……おッ! おいッ! おいッ!」

 トイレのドアを開けた男は、血相変えてスポンジケーキギャルの傍に早歩きで近寄る。

「持ったまま来るなよ馬鹿ッ! 汚いッ!」

「汚いのは承知しているッ! 何だッ! これはッ!」

 男が手に持つのは、人間の生首である。

 ついさっき殺されたかのように生々しい成人男性の頭部である。

 テレビの中では、水着を着たギャルが刺激的なポーズを取る。

 スポンジケーキギャルもそれを真似した。

「……見覚えあるっしょ……」

「見覚えだとッ! 見覚えは……ある」

 テレビに合わせ、右足を伸ばした。

「頭に……押し込んだ。この土鍋」

「でしょ。だから、元通り出てきたんだよ。戦いが終わったから」

「…………」

 男は、土鍋にへばりついた目を泳がせた。強い動揺が見て取れる。

「……どういう生物だ。俺は」

「さぁ? でも、たまにいるよ。星人の中に」

 自分の右胸を鷲掴みにすると、上に持ち上げ、乳房を舐めた。テレビ通りに。

「……もっぺんやろうよ。苛立つんならさ」

「…………」

 土鍋男は生首をゴミ箱に投げ捨てた。

「いいの? あんな扱いー」

 そして、のしかかる。

「構わねぇよ」

 成人映画をリスペクトし、二人で動いた。

 

「馴染みの野良犬に食わせる。それで、大抵済む」

「うわ、超怖い」

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クイモノ大戦争 砂漠生物 @7678dddgugoppjt

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