第401話【集結】

夢宮と癒し屋、 そして捌が大聖堂に集まった。


「癒し屋、 随分と良い顔じゃないか」

「やっと両親の仇を討てたからね」

「それは良かった、 それでこれから如何するの?」

「生きて行こうと思うよ」

「うん、 それは分かるけどさぁ・・・何をするとか決まって無いの?」

「特に予定はないかな」

「ではクルセイダーズに来るつもりは無いか?」


捌がスカウトをかけた。


「うーん・・・団体行動は苦手だしなぁ・・・」

「貴方の治癒能力の事はかねがね聞いています」

「ふぅむ・・・」

「捌さん!! 失礼します!!」


捌の部下が話に入って来る。


「如何しました?」

「滝氏がお見えになっています、 何でもUSBメモリの中身が見たいとか何とか」

「どういう事?」

「滝氏か・・・ここに連れて来て」

「はい」


滝とチャンもその場に集まった。


「コレハコレハハジメマシテチャンです」

「怪人ハンターの滝だ」

「78です」

「癒し屋です」

「クルセイダーズの責任者の捌です、 話がイマイチ分からないのですが何ですか?」

「えぇ・・・実は・・・」


滝は自分の境遇を話した。


「なるほど・・・それでそのUSBを解析する為のパソコンを求めてここに来た、 と」

「そう言う事です」

「国防軍が関与しているとか良く分からないが・・・見て見ようか」

「そうですね」


ここで彼等の、 いや世界の運命が決まった。

USBの中身が重要な物だという事は全員が分かっていた。

しかしまさかこのUSBの中身が世界の命運を決める事になるとは

誰一人思っていなかった。








次回予告


革命の日から10年後。

文明崩壊から10年後。

世界が変わってから10年後。

変わった世界は10年経って漸く10年前の姿を取り戻したのだった。

100年前にアスファルトの道路が大地を覆っていなかった様に

10年前に剥がされた文明のベールは10年かかって漸く張り直された。

夢にまで見たあの日の現実が

夢では無く今日、 現実に戻ったのだ。

成し得たのは無数の無名のヒーロー達。

技術者たちに感謝を込めて。

政治家に愛を込めて。


ジャーナリストのジム・マークスは帰国をする前にインタビューを試みた

数々の伝説と言われた人物達に。


次回

78はヒーローに非ず

FinalSEASON

第402話【10年後】

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