23thSEASON

第327話【予定は未定と誠也は言った】

「おわっだぁ!!」


ノーバライ英会話塾で英会話の授業を終えた佐奈凪が伸びをする。


「みだらい、 あじだびまがぁ!?」

「明日、 土曜日か、 明日は無理だな」


誠也が受け答えをする。


「じゃああざっでば!?」

「明後日の予定は未定だな、 何か有るのか?」

「どにぢにえぎまえ”のいざがやがおーぶんずるんだけど

お”まえもいがないが!?」

「・・・行けたら行くわ」


佐奈凪と交流を持った結果、 悪い奴では無いと判断し交流を持っても良いかと思った誠也。


「おう”まっでるぞ!!」

「あぁ」


後ろに手を振りながら帰宅の途に就く誠也。

その時、 携帯電話が鳴った。


「ん、 何だ?」

「お”ー!! み”だらいげいだい”もっでるのがぁ”!!」

「まぁね」


電話に出る誠也。

電話の相手は鶴瓶だった。


「もしもし」

『誠也君、 今すぐに帰って来て』

「今から帰るつもりだけど、 何か有ったの?」

『私達が指名手配されている』

「・・・何かの冗談?」

『ニュースで今やってた』

「・・・・・ちょっと今すぐ帰る、 後かけなおす」


そう言って電話を切った。

そして足早にその場を立ち去った。


「まだな”ぁー」


後ろで佐奈凪が挨拶するが無視してさっさと家に帰る。

途中で再度鶴瓶に電話をかけながら話し始める。


「状況は?」

『私と貴方がノギクボ製薬の怪人製造問題で重要参考人として

私と貴方を全国指名手配するって言っていた』

「怪人製造問題・・・俺達の事がバレたのか!?」

『可能性は高いね』


路上で信号待ちをする誠也。


「・・・仕方が無い、 ここは地下に潜るとしよう

今住んでいるアジトは引き払っておいて」

『分かった、 荷物の準備をしておくよ』

「任」


振り返る誠也。


「・・・ちょっと帰り遅くなるわ」

『え、 如何したの?』

「トラブルだ、 じゃあね」


そう言って電話を切る誠也。


「さて、 何の用だ?」


誠也は向き直る、 そこに居たのは裏社会で自分達と取引が有ったチンピラ達である。


「アンタ、 指名手配されたんだったな」

「らしいね、 それで? 善良な市民として協力しようと?」

「ちげーよ、 アンタに懸賞金がかかってるんだ、 300万」

「へぇ、 安いな」

「俺にとってはそれなりの金だ、 悪いけどアンタの女共々捕まって貰うぜ」

「ふん、 馬鹿が、 返り討ちにしてやるよ」

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