第312話【仇】
「まず私の両親から話をするとしよう」
「聞こうじゃ無いか」
「まず私の父親は箒星 興亜、 ゲームデザイナーの父親と専業主婦の母親を持つ高校生だ
母親は日暮 葵、 こちらも高校生だったのだけどもノギクボ製薬に身売りされる
そして私は母はノギクボ製薬で怪人に改造されてしまった
そのノギクボに改造された怪人、 誠也と鶴瓶の二人に襲われて私の両親は死んでしまった」
「色々突っ込みたい所が有る」
「何処?」
「高校生の間で出来た子供なのかお前?」
「生まれた、 と言うよりは生えたんだ」
「母と父が絶命した時、 母の体が父を包んだ
そして溶け合い混ざり合い、 一つの種子が出来た
そこから芽が出て私になったんだ」
「信じられない・・・」
「愛の奇跡の成せる技だよ・・・・・私は父と母が混ざり合って出来た存在
記憶も二人の記憶を受け継いでいる、 しかし所々抜けが有った
私を殺した存在の事とか全て何となくしか覚えてなかった
しかし少し前、 とある切欠で記憶を思い出す事が出来たんだ」
「とある切欠?」
「それは置いておこう、 そこで探して欲しい奴がいると言う話に戻るけど良い?」
「探して欲しいのはその誠也と鶴瓶と言う奴か?」
ぱん、 と手を鳴らす癒し屋。
「その通り」
「特徴は何か分からないか?」
「鶴瓶は元々ノギクボ製薬で働いていた
誠也はノギクボ製薬の重役の息子で薬中だったらしい
漢字は分からないが苗字がノギクボだった
それから夫天大人ノ学園と言う所の生徒会に居た事があるらしい」
「なるほどな、 そこまで分かれば充分だ」
「いや、 ちょっと待って、 それって何年前の話になる?」
美亜が間に割って入る。
「まだ一年も経っていないと思うよ? 何でそんな事聞くの?」
「種が出来て芽が出たんなら大分時間が経っているんじゃないかって思う」
「男子三日合わずば刮目してみよって言葉が有るじゃない」
「???」
「どういう事?」
「人間は意外と成長が早い、 って事だよ」
「人間って・・・怪人じゃないか」
「あらそれは失礼致しました
それで私の話に乗る? それとも乗らない?」
「・・・上司に相談したい、 構わないか?」
「お役所仕事だなぁ・・・良いよ、 上司と連絡を取りなさい」
「それなんだが下のボディチェックで携帯を取られたんだ」
「そうか、 なら携帯を返そうか」
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