21thSEASON

第303話【TDT】

警視庁公安部にて獅子堂が歩いていると公安部長の森永 個々が話かけてきた。


「獅子堂君、 ちょっと良いかね?」

「森永部長? どうかしましたか?」

「まぁまぁちょっとこっちに来たまえ」


別室に案内される獅子堂。


「如何したんですか?」

「78と言う存在について何か情報は無いのかね?」

「いえ、 私達も都市伝説とばかり思っていたので情報収集はしていません」

「そうか、 やはりな、 今回の様に情報の無いという事が二度と無い様に

新しい部署を作ろうと思うんだ」

「新しい部署ですか?」

「そう、 都市伝説調査班、 通称TDT」

「TDT?」

「ToshiDensetuTyousahann」

「何故ローマ字?」

「分かり易いだろう? そこでC2号部隊からもメンバーが欲しいのだが・・・」

「C2号部隊からもですか?」

「うん、 現場との関係を密にしたいんだ」

「分かりました、 選抜しておきます」


隠して都市伝説調査班、 通称TDTが発足したのだった。

TDTはネット上の都市伝説を調査し怪人の特定をするのが主な業務である。

TDTリーダーは小林 一颯。

C2号部隊からは猫又 美亜、 公安からは草佐々 次郎が参加し発足したのだった。


その発足したTDTの調査室で怠そうにしている草佐々。


「草佐々さん、 如何しました?」

「美亜ちゃんか・・・どうもこうも無いよ、 ここは所謂キャリアの袋小路だろ?

こんなのやってられるかよ」

「まぁまぁそんな事言わずに頑張りましょうよー」

「つーかさ、 ネット上の都市伝説見るだけなんて誰にでも出来るじゃねーかよぉ」

「そんな事無いぞ二人共」

「小林さん?」

「今回ネット上の都市伝説で調査対象として浮上して来た物が有る

それを調査しに、 我々は実地調査をする事になった」

「実地調査ですかぁ?」

「一体何を調査するんですか?」

「今回調査するのは78と同じく怪人と称される謎の人物『癒し屋』だ」

「癒し屋?」

「あの・・・癒し屋って怪人だって言う説が有るじゃないですか

これは私達だけでは危険では無いでしょうか?」

「危険かどうかを調べるのも仕事の内だ、 危険度を確かめて後に繋げるんだ」

「いや、 でも」


言い淀む美亜。


「うーん、 三人で行くのはちょっと違くないですか?

俺だけで良いと思いますよ?」

「そう言う訳には行かないんだ」

「???」

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