第296話【ユニコーンと出会った時の対処法】

南国空港に緊急着陸したC2号部隊の輸送機。

自衛隊、 警察、 駐屯軍とも協力し市民の避難誘導や手当、 現場の整理等を行った

一段落した後にC2号部隊と駐屯軍の主要人物が対面した。


「慌ただしい出会いになってしまいましたね」


駐屯軍司令官、 ジョージ・ダグネスが愛想笑いを振りまく。


「えぇ、 本当にそうですわ」

「本来ならば今日から訓練を始める予定でしたが

これでは訓練所ではありませんな」

「ぉうでぅね」


駐屯軍副司令官、 マルォ・カンバッジが妙な言葉を話す。


「何ですって?」

「訛りがぅごいんでぅよ、 ぅいまぇん」

「そうなのか・・・所でジョージ司令官

我々がここに呼ばれた理由は何ですかな?」

「実はこういう動画がネット上にアップロードされました」

「ふむ?」


ジョージはタブレットを見せる、 それは南国空港での78と怪人達の戦いだった。


「これは?」

「南国空港で逃げ遅れた人が撮影した物だと思われます」

「ふむ・・・これは噂に聞く78と言う奴ですかな?」

「本当に居たのねぇ・・・都市伝説とばかり思っていたわ・・・」

「いぅ”れにぇよ、 放置は出来まぇんよ、 如何ぃまぅ?」

「如何します、 って言われてもなぁ・・・

怪人を倒す怪人なんて如何対処して良いものか・・・」

「自宅から急に石油が湧きだした様な感じですね」

「それよりはユニコーンと出くわしたと言った方が良いでしょう」

「ユニコーンで有ったら如何すれば良いかなんて考えた事もないわ

これは本部に持ち帰らせて頂きます」

「そうですか、 ですが駐屯軍、 いや大統領閣下からの判断をお伝えしましょう」

「?」


首を傾げる兄坂と戝部。


「我々は78を友好的な存在と判断し協力したいと思っています」


目を見開く兄坂。


「えぇ!? 相手は怪人ですよ!? 正気ですか!?」

「我が国はぃ”んぃゅのァラダボウルと呼ばれている国でぅよ?

かいぃ”んも受け入れまぅよ」

「いや、 だからと言って・・・これは・・・」

「兄坂、 これは俺達が話し合って如何にかなる問題じゃない」

「そうだけども・・・」

「兎に角我々は78に対して敵対的行動を取る事はしない

大統領もそう発表するでしょう」

「なるほど・・・とりあえず此方も報告はさせて貰いますが構いませんね?」

「ご自由にどうぞ」

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