第277話【砲弾】

混沌の渦の中で大砲を準備する着ぐるみ頭達。


「な、 なぁここは逃げた方が良いんじゃないのか?」

「馬鹿!! ここで逃げたら後々追跡されて殺されちまう!!

ここでここを守れば後々出世出来るかもしれねぇじゃねぇか!!」

「それもそうだけど・・・」

「良いか!! あの牛野郎が外に出ていた今なら俺達でもMazeのお宝を持って行く事が出来る!!

そうしたら俺達はたちまち億万長者だぜ!? こんな命を張る仕事をしなくても良い!!

こんな暑苦しい着ぐるみ頭をしなくても済むようになるんだ!!」

「だ、 だけど命あっての物種じゃねぇか・・・」

「グダグダ言ってんじゃねぇ!!」

「砲弾持って来たぞ!!」

「良し!! 装填するぞ!!」


大砲に砲弾を装填する着ぐるみ頭達。


「!! 来たぞ!!」

「来たか!!」


夢宮と牛型の怪人が走ってやって来ている。


「狙えよ!! 撃て!!」


ドオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!

と轟音を鳴らして砲弾が牛型の怪人の脚を貫いた。


『ぐわああああああああああああああああ!!』

『大丈夫か!?』

『くっ・・・っそ!! ここで諦めてたまるかよ!!』

「良し!! 効いてる!! 二発目急げ!!」


大砲に砲弾を再装填する着ぐるみ頭達。


『ここからじゃ間に合わねぇ・・・かくなる上は!! おい!! 飛んでくれ!!』

『は?』


夢宮を掴む牛型怪人。


『うわ、 な、 何を』

『うおおおおおおおおおおおおおお!!!』


思い切り夢宮を投げた!!


「う、 うわあああああああああああああああああ!!」

「撃て!! 撃てえええええええええええええええええええええ!!」


着ぐるみ頭は絶叫しながら大砲を撃つ。

砲弾が頭頂部を掠るも夢宮は大砲に激突し破壊する事に成功した。


『良し!! やった!! おい、 やった・・・ぞ』


夢宮が牛型の怪人の方を見ると、 牛型の怪人は頭を吹っ飛ばされた。

そして牛型の怪人は大爆発を起こしたのだった。


『う、 うわあああああああああああああああああああああ!!!?』


牛型の怪人の大爆発で夢宮は吹っ飛ばされた。

周囲に居た着ぐるみ頭達も吹っ飛ばされた。

幸いにも甲殻のお陰で一命は取り留めたが。

それでも大ダメージを受けた、 夢宮はMidnightPark周辺の森に暫く潜伏した後に下山したのだった。

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