第265話【控室にて】

控室に戻るハニービー。


「・・・・・」


ヘルメットを取り素顔を出す。


「美人ちゃんなのにねぇ、 何でこんな所でヤッパ振り回してるのかなぁ」


面を外しながらヘラヘラとバーサーカーがハニービーに声をかける。


「斬り殺されたいのか?」

「冗談が通じないなぁ・・・」

「お前こそ何で敵を狙わず人を狙うんだ?」

「いや人を殺す機会ってそうそう無いだろ?

こういう時こそ殺さなきゃ」

「サイコ野郎」

「いやいや良識は有るぜ? 控室とかバックヤードじゃ大人しいだろ?」

「ふん・・・」

「借金を払い終えたらさっさと出て行きなよハニービー」


ああああがやって来る。


「ああああ・・・礼は言わないからな」

「別に、 こっちが勝手にやっているだけだ、 礼なんて要らんよ」

「ふん・・・」


ぷい、 とそっぽを向くハニービー。


「君、 何でお面外さないの?」

「別に、 理由なんかないよ」


バーサーカーの問いに答えるああああ。


「顔を隠しているんだったら三日月だって顔を隠しているだろう?」

「それもそうだけどさ」

「それよりも早く『Maze』にチャレンジしたいよ」

「それは同感」

「命知らずな奴等・・・」

「めいずってなんだ?」


ブックフットが鉄仮面を外しながら尋ねる。


「Mazeって言うのはここで最も支払いが良いショーだよ

迷宮の何処かにあるお宝を持ちかえれば一億円貰える」

「い”ぢお”ぐ!? ほんどがぞれ!?」

「但し迷宮の中には恐ろしく強い怪人が居るらしい」

「怪人とやり合いたいねぇ」

「怪人と? 本気かあああああ?」

「あが一個多い、 まぁね怪人と戦う機会は無いし君も如何だ?」

「命は惜しいよ」


バーサーカーがヘラヘラしながら遠慮する。

あんまり本気で言っている様では無いらしい。


「一億・・・・・」


ハニービーが一億円に反応する。


「・・・・・」


三日月は黙って何処かに行ってしまった。


「やる!! やるぞぉ!! いぢおぐはもらっだぁ!!」


ブックフットはやる気満々の様だ。


「所でブックフットって何?」

「なんかさるっぽいなんかだ」

「・・・・・ビックフットと間違えてない?」

「なんだぞれ?」

「・・・・・君が良いならそれで良いよ」

「意外と常識が有るなぁ、 バーサーカー」

「そう、 俺は意外と常識人なんだよ」


ドヤ顔をするバーサーカー。

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