第220話【待ち合わせ】
ノギクボの本社が陥落してから数日後、 とある公園で子供達が遊んでいた。
その様子をベンチから眺める誠也。
「・・・・・今日も来ねぇな・・・」
「ね、 ね、 そこの君ちょっと良いかな?」
「あ?」
「実はこういう者なんだけど・・・」
そう言って名刺を出す、 何処かの雑誌の記者らしい。
「君読モやってみない?」
「やらない、 今待ち合わせの最中だ、 失せろ」
「いや、 そんな事言わずにさぁ」
「しつこい」
誠也は怪人となって怪人としての能力で幻覚を見せてその場に倒れさせた。
「全く・・・一体何時になったら奴は来るのやら・・・」
人間態に戻りベンチに腰掛ける誠也、 その首に蔓が伸びて絞める。
「ぐぇ!? な、 なんだ一体・・・」
『やぁ誠也君、 この間はよくも勝手に逃げたわねぇ!!』
ベンチの後ろから怪人態になった鶴瓶が蔓で誠也の首を絞める。
「ま、 待ってくれ!! 話を聞け!!」
『良いでしょう、 言い訳が有るなら聞こうじゃない』
蔓を引っ込める鶴瓶。
「はぁ・・・はぁ・・・おい、 お前達、 来い」
「「はーい」」
遊んでいる二人の子供がやって来る、 肌の色から外国人の様だった。
『・・・孤児怪人?』
「そう・・・この二人に俺は連れ去られてたんだよ無理矢理」
『無理矢理? 何で?』
「なんでってこいつ等の内、 一人はアヤワスカの怪人だったからだ」
『アヤワスカ?』
「大麻よりヤバい植物だよ・・・怪人じゃなかったら死んでいたかもしれないな」
『・・・・・』
人間態に戻る鶴瓶。
「この子のせいで逃げる事になったって事?」
「拉致られたんだよこの二人に・・・コイツ等にとってこの国は外国だからな
俺の様なこの国の人間が必要なんだよ・・・それに俺がもしも裏切っていたのなら
この公園に来ている訳ないだろう?」
この公園は前もって脱走時に鶴瓶と誠也が離れ離れになった際に
落ちあう待ち合わせ地点として設定された場所である
「確かにそうね・・・それでこの二人も居るのは何で?」
「良いじゃねぇか、 二人が四人になっても
コイツ等の能力は強い、 居ても損にはならない筈だ」
「それもそうね・・・じゃあ誠也君
これから一体如何するのか予定を話して貰える?」
「そうだな、 俺とこのガキでヤクの売買でも始めようと思う
その為にはここら辺を仕切っているヤクザを黙らせる必要が有る」
「荒事ね、 怪人向きだわ」
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