第207話【情報確認】
六頭が喋った情報によると怪人300人の他にも武装した警備員500人。
更に戦車等の武装が存在している、また非合法のドーピング剤【フルスコップ10】で
警備員は怪人並に強くなれるらしい。
「なんで怪人並に強くなれる薬を作って怪人を造ろうとしたんだ?」
「長時間の服用は命に関わる、 中和剤を5分以内に打たなければ死に至るからだ」
「物騒だな・・・だけど重要な事をまだ聞いていない」
「重要な事?」
「君達は何故『怪人が本当は人間だと言う事を知っているんだ?』」
「?」
「え?」
「どういう事だ78」
「良く考えても見なよ、 怪人が人間がベースだと言う事を知っていなければ
人間を使って怪人を造ろうだなんて思わないだろう」
「確かに・・・」
「・・・考えもしなかった・・・」
「なるほど、 そこは思いつかなかったと・・・
僕の予想では恐らくノギクボの上層部には怪人が居る
若しくは怪人の協力者が居る、 怪人を確保している
この三つの内のどれか、 だろう」
「そうか・・・何方にせよ私の目的はノギクボの壊滅
怪人が何人居ようと関係無い、 皆殺しにしてやる」
癒し屋は決意に満ちた目でそう呟いた。
「・・・・・僕も怪人を皆殺しに出来ればそれで良い
孤児で無理矢理怪人に改造させられた子には可哀想だが死んでもらおうとしよう」
「そうだな・・・そうだ黒崎、 もう一つ頼みが有ったんだ」
「頼み?」
癒し屋はポケットからボイスレコーダーを黒崎に投げ渡した。
「これは?」
「大和田の証言が入っているボイスメモだ、 これをマスコミに流して欲しい
ノギクボが怪人改造に着手している・・・これは大スクープになるだろう」
「・・・・・それは無いだろう」
「何で?」
「怪人の正体が人間だって事が世間に流れたら大パニックになる
これは危険だ」
「だったら孤児を海外から大量に輸入していると言う発言だけでも流してくれ
それだけでも致命的だろう」
「分かった、 その筋の奴に流しておくとしよう」
黒崎は奥に引っ込んだ。
「じゃあ私達も行こうか」
「そうだね、 その前に一つ聞いておきたい」
「何?」
「君の名前は?」
「・・・・・癒し屋だ」
「そうじゃなくて本当の名前を教えてくれよ」
「私に名前なんか無いよ、 両親も付けてくれなかった
両親もこんな化け物の娘じゃなく普通の娘が欲しかっただろうし・・・」
「・・・悲しいな」
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