第159話【瞬殺】

機械のベルトから物凄い勢いで装着者の体を機械が包み込む。

そしてまるでライダースーツの様に構築される。


「こ、 これが新兵器・・・」

『トラックを開けろ』


トラックのドアが開かれる、 そして飛び出す佐々島含めた三人。


「カメラ回して!!」


黒部テレビのスタッフはカメラを回す、 そこから三十秒。

まさに瞬殺だった。


『加速で一気に倒す』


佐々島の踏み込みで瞬間的に、 いや爆発的に加速し怪人一体の頭を捥ぎ取った。

続けて二人の隊員達も加速しそれぞれ2、 3体の怪人を屠った。

怪人達が隊員達に気が付くも後の祭り、 腰に付けた武装

警棒の様な武器で殴り飛ばして怪人達は全滅した。


「・・・・・・・・・・」


唖然とする黒部テレビのスタッフ、 そしてトラックに戻る佐々島達。

スーツは解除されて元のベルトに戻った。


「出してくれ」

「分かりました」


トラックが再び走り出す。


「・・・・・こ、 これが新兵器ですか」

「えぇ、 これが我々が開発した新兵器『システムC2』です」

「システムC2・・・・・い、 一体如何言う原理で動くのですか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


沈黙する佐々島。


「あの・・・」

「全く分かりませんね」

「分からない?」

「私は技術者では無いので」

「は、 はぁ・・・」

「ですが使い手に比例して強くなる兵器だと聞いています」

「使い手に比例して?」

「ええ、 私と彼等二人が起動した時にシステムC2はスーツ状になったでしょう

未熟な者が使えば腕だけとか足だけとかにしか装着されません

それでも怪人を屠るには充分ですが」

「そうなのですか・・・」

「まぁここに居る全員はスーツ状に展開出来ますが・・・」

「なるほど・・・それではここに居る方々はエリートなんですね?」

「そうでも無いです、 別動隊として北国街に向かった者達も半数以上はスーツ形態に出来ますし」

「・・・・・その別動隊とやらはどの位居るのですか?」

「大体二個連隊ですね」

「・・・それはつまり何人位になりますか?」

「大体4000人位でしょう」

「・・・・・今のが・・・いや、 半数だからそれでも2000人以上?

もう国一つ落とせるんじゃないのですか?」

「いや、 フルに充電して継続使用は1分程ですからそうでも無いと思いますよ」

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