第156話【避難所】

北の避難所はまさに戦場の様相を呈していた。


「国道115号線が突破されました!! 市民の方は再避難の準備をお願いします!!」


避難所になっていた高校体育館から締め出される市民達。

残っていては危険である、 怪人達が向かって来ている。

防衛線を張っていた自衛隊の部隊は壊滅したのだ。

この避難所を指揮している工藤3佐は会議室で矢継ぎ早に指示を出していた。


「市民達の避難を最優先にして、 115号線の近場に居る部隊を集めて怪人の信仰を遅らせろ!!」

「他が手薄になりますが・・・」

「市民の逃げる時間を稼ぐんだ!! 急げ!!」

「避難誘導に割り当てる隊員は如何しますか?」

「くっ・・・手が足りなすぎる・・・C2号部隊はまだ来ないのか!?」

「来ません!!」

「3佐!!」


勢い良く会議室の扉が開く。


「如何した!?」

「113号線にトラックが入って行ったそうです」

「何だそれは!?」

「止めようとしたのですが急に入って行ったみたいで・・・」

「訳の分からない話を持って来るな!!」

「3佐!!」


勢い良く会議室の扉が開く。


「如何した!?」

「ノギクボ製薬の警備部がいらっしゃいました!!

協力したいとの事です!!」

「警備部・・・?」

「武装しているようですが・・・如何しますか?」

「一応会って見ない事には・・・」

「3佐!!」


勢い良く会議室の扉が開く。


「またか、 今度は何だ!?」

「C2号部隊の佐々島さんがお見えです!!」

「やっと来たか!! どの位の規模だ!?」

「一個小隊(10人)です」

「なっ・・・・・たったそれだけか!?」

「何やら新兵器を持って来たとからしいのですが・・・」

「新兵器? そんな物が有っても数が少な過ぎるだろうが・・・糞・・・」

「如何しますか?」

「・・・・・・・ノギクボの警備部とその佐々島と言う人をここに呼べ!!

話し合わない事には話は一向に進まない!!」

「分かりました!! 呼んで来ます!!」

「3佐!!」

「何だ!!」


勢い良く会議室の扉が開きカメラを持った記者が現れる。


「すみません!! 黒部テレビですがインタビューを」


テレビカメラに向けて拳銃を撃って破壊する工藤。


「今忙しいんだよ!! さっさと出ていけ!!」

「で、 ですがカメラを壊すなんて」

「お前に撃たないだけ有情だ!!」

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