第26話【成果】

修行を初めて早二ヶ月。

イメージを固めて集中し実践する、このやり方で夢宮は様々な事が出来る様になった。

人から怪人へ、怪人から人への変身は最早瞬時に出来る様になり。

甲殻を変形させて一々ひっぺ剥がさなくても剣の様に使えたり、盾を造り出す事にも成功した。

身体能力も向上し後は実戦を踏めば文句は無いだろう。


『すごいなー78君、これならばもう大丈夫じゃないのー?』

「そうですね、もっと他にも色々出来そうだけど思いつかないし

もうそろそろここを発とうと思います」

『寂しくなるなー考えて見れば

もう60年位一人でいたのにねー不思議だなー』

「貴方が居たからここまで強い力を得る事が出来たよ」

『うん、それで怪人を殺す事は止めないの?君ならば怪人への恨みを捨て去って

僕みたいに平和に暮らす事も出来ると思うよ?』

「・・・それも考えたよ、でも僕は怪人達を如何にかしたい

殺したいって恨みも有るけどさ、でも怪人の手にかかる人達は大勢居るんだ

その全てを救えるとは思わない、だけども一人でも多くの人を救いたいって思うんだ」

『・・・・・僕が恨みを持っていた男も大勢の人間を不幸にする人だった

でも僕はそんな男と同じ様な外道に堕ちたくは無かった、僕は卑怯者かな?』

「君が卑怯ならば僕は馬鹿だよ

怪人を殺すという怪人的な手段でしか人を助けられないんだから」

『でも優しい人だと僕は思うよ』

「じゃあ僕も君は優しい人だよ」


はははっと笑い合う二人。


「じゃあそろそろ行くよ」

『行く前に本名を教えてくれても良いんじゃないかな78君』

「そうだね・・・僕の名前は夢宮 徹だよ」

『徹か、良い名前だね、君の人生に幸いが有る事を祈るよ』


笑って去って行く夢宮。




『あ、そうだ徹、一つ忘れている事が有るんじゃないかなー?』

「忘れている事?何だい?」

『君が食べて行った半年分の食料やら何やらの包み紙やらのゴミー

そのままにして帰るって言うんじゃないだろうね?当然持って帰りなよ?』

「う・・・忘れてた」

『ふざけた事言わないでね、自然は見ているよー、悪い事は出来ないんだからねー

おてんとうさまが見ているよー』

「分かったから・・・ちゃんと持って帰って処分するよ」

『なら良いんだよ、じゃあ改めてばいばーい』

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