第94話甘えるが…②
学校から帰ると、着替えてリビングを見渡していた。
…お菓子どこに置いてるんだ。
凜がリビングに姿を現すと、お菓子の場所を聞いて、どれを食べるか考えていた。
…スティックのお菓子があったけど‥どれ食べようかな。
お菓子を持って凜の隣に座ると、何食わぬ顔で目の前に置いていた。
「晴くんがお菓子食べるなんて‥珍しいね。」
「家に帰ったら口移ししてくれる‥約束したから、開けて。」
恥ずかしそうに言うと、凜も恥ずかしそうにしていた。開けてもらうと、凜は一本持って晴斗の口に差し出した。
「一回でいいから、口移し。」
凜がお菓子をくわえると、上下にプルプル震えていた、晴斗はお菓子が震えてるのを見て頭を擦っていた。
「本当にしてくれるのか試しただけ、気持ちだけで満足したからね。」
凜は恥ずかしそうに俯いて、くわえたお菓子が口の中に消えていった。
「久しぶりに食べたけど、美味しいね。」
「……」
静かな凜を見ると俯いて、除き混むと、目を閉じて、まだ口が動いていた。
「もう食べないのか。」
「…全部食べていいよ。」
ソファーに寝転んで食べていると、凜に寝て食べないでと怒られて、晴斗はお菓子をくわえて笑みを向けていた。
「…食べるから‥座って食べてよ」
くわえたお菓子を食べようとすると、晴斗は急いで短くしていた。
「痛ってて‥本当に食べるんかい。」
「…短くしたら‥食べないと思ったんでしょ。」
「あぁ、途中で諦めると思ったよ‥血が出てないか。」
唇ごと噛まれ、血が出てないか見せていた。
「大丈夫出てないよ‥座って食べて。」
座って食べると、凜は隣に座って手を握ろうとしていた。
「握られると食べれないんだが。」
「…食べさせてあげる。」
「なら、膝に座って。」
体育座りで膝に座らせると、両手が空いていた、抱き締めて食べさせてもらうと、直ぐになくなり、話をして時間を潰していた。
「…今日もカレーだよ。」
「いいよ、食べさせて。」
「…自分で食べてね。」
「…はぁ‥わかった。」
いい子ですね、と言われて頭を撫でられていた。凜はカレー温めなおすと、晴斗は後ろから抱き締めていた。
「…危ないよ‥座っててね。」
「嫌だ‥一緒に座ろ。」
「…また寂しいの‥横に居ていいからね。」
凜の首を何度も甘噛みしたり、キスしていると耳が赤くなっていた。
「……まだマーク付けないでよ。」
「付けないよ‥凜は首が弱いよね、んって聞こえてるからね。」
「…分かってて何度もしてたの。」
「そうだよ。」
楽しそうに笑っていると、凜にあっちに行ってと言われ、足を踏まれて怒られていた。
「寂しいから、行かない。」
「…お願いだから‥噛まないで。」
「噛まないから居ていい。」
「…いいよ。」
温める時間を抱き締めていた、晩御飯を食べ終わると凜はお風呂に入ると言って、晴斗はお風呂にお湯を入れてなかったことを思いだし、寝室で着替えの準備をしているときに、声を掛けに行った。
「…今日はシャワーだけど‥本当にごめんね。」
「いいよ、別に怒らないよ。」
「良かった、一緒に入ろ。」
「…今日はダメ、お湯が入ってるときに‥ね。」
「…そっか、わかった。」
落ち込んでいるとキスをされ、リビングに戻っていった。
凜がお風呂から上がり、姿が見えると抱き締めに行ったが、先にお風呂に入って来てね、と言われて、いうことを聞いていた。
10分程で上がると、凜の元に向かった。
「…早いね、髪乾かしてきてね。」
「凜に乾かしてほしいな。」
「…子供じゃないでしょ、でもいいよ‥来て。」
手を引っ張られ、洗面台で頭を乾かしてもらっていた。
「髪伸びたね。」
「確かに、切らないよ、オールバックにしてるから関係ないし。」
前髪は鼻まで垂れて、凜は晴斗の前髪で遊んでいた。
「遊ぶなら、前に来て。」
遊ばれると、パジャマの上から太ももを甘噛みしていた。
「…今日は何で噛むの。」
「…嫌だったよね‥ごめんね。」
「嫌じゃないよ‥何で噛むのかなって。」
「甘えて、噛みたい気分なんだよ‥凜もよく噛んできたよね。」
「…晴くんが噛まないでって言ったから‥噛まないんだよ。」
「たまに噛んでもいいよ、痛くないならね。」
凜は嬉しそうに笑うと、頭を撫でていた。
「乾いたよ。」
「もう、横になろ。」
「…うん‥いいよ。」
凜を抱っこして、リビングの電気を消すと、首を甘噛みされていた。
「お風呂入ったから、噛まないでね。」
「……跡付けていい‥かな。」
「話聞いてたかな。」
「…晴くんも私の話聞いてる。」
「聞いてるよ、付けないでね。」
寝室に入ると電気を点けずに、ベッドで横になると、急に甘えた声を出してきた。
「…私‥どうだった‥甘やかせてた‥かな。」
「凜に甘やかされると、嬉しかったよ。」
「…よしよし‥して、私も甘えたいから‥交代して。」
話をしながら、ずっと頭を撫でていた。
「…晴くんに頭、撫でられるの‥好きなんだよ。」
「俺は凜が大好きなんだよなぁ。」
「…私も大好きだよ‥もう寝よ、腕疲れたでしょ。」
「疲れた、凜おやすみ。」
「…おやすみ前の‥忘れてるよ。」
キスをすると、抱き締められて目を閉じていた。
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