第15話晩御飯を買いに②

スーパーに二人並んで歩いて着いた。


「凜、カートの子供が座る場所座るか。」

「…座れるわけないでしょ。」

「だよねー。ははっ」

「バカにしたでしょ。」

「してないよ。」

「…あっそう」

「ほら、買い物するよ。」

「何食べたいか決まったの。」

「モツ鍋やっぱり、つみれ鍋が食べたいね。」

「晩御飯はつみれ鍋作ろうね。」

「ホントに凜ありがと。ならこんどモツ鍋作ってよ。」

「こんどだよ、先に鶏肉取りに行こ。」

「了解しました。」

このあと、朝食の材料とお肉と野菜コーナーをゆっくりと周り食材を選び、仲良くレジに並んでいた。


中年女性が話し掛けてきた。

「あら、若くて可愛いカップルねー」

「そりゃ僕たち若いですが。お姉さんもまたまた若いでしょ。」

「あら、上手いこと言うわねー」

「僕は嘘、言いませんよ。」

「まぁ、見たところ鍋かしら。」

「僕が鍋を食べたいと言ったら作ってあげるって言われましたよ。」

「あらあら可愛い彼女さん照れちゃって、カッコいい彼氏がしっかりするのよ。」

「えぇしてますよ。ではお姉さん、お先に失礼しますね。」

レジで会計を済まして、エコバッグに詰めていた。


「凜どうした、サルのおしりみたいに真っ赤だよ。」

「なんで、サルで例えるのよ。」

「なんとなーくだけどね。ははっ」

「……」

「凜は、軽いの持ってね。」

「……うん」

それから凜は顔を赤くして、無言で帰り道を歩いていた。


「いつまで静かなの。」

「……」

「なんか怒ってる、って顔ではないんだよなぁ。」

「……」

「こっち見て頬を、膨らませて、ぷいってされると逆にゾッとするんだけど。」

「逆にゾッとするってなによ。」

「なんで怒るの、まぁ逆にゾッとする意味知りたいの。」

「知りたいけど。」

「まぁドキッとするって事だけどね。」

「そ‥そうなんだ。」

…凜の奴、目が合うとキョロキョロして、どうした。


「なんか嬉しそうだね。」

「そんなことより早く帰るよ。」

「おい、荷物持ってるのに、引っ張って走ると危ないよ。」

「いいのいいの、もうすぐ家に着くから。」

「しかたないな、走ってやるよ。」

手を握り走って帰った。


「おかえり凜」

「ただいまー晴くん」


「晴くん、台所まで運んでね。」

「了解、もう5時過ぎてるから、洗濯物取り込んどくね。」

「うん」

洗濯物を取り込み、6時過ぎまでテレビを見ていた。


「凜お風呂の準備してくるね。」

「任せたよ。」

お風呂の準備をして、台所に向かった。


「うーん、やっぱり凜の作るご飯は良い匂いがするね。」

「皆帰って来るまで、食べさせないよ。」

「ただ、アイス取りに来ただけだよ。」

「作ってると、少し暑くなったから、私にも頂戴。」

「6個入りだから、3個だけだよ。」

「ありがと」

リビングでアイスを食べて、二人でテレビを見てると6時過ぎに両親が帰って来た。


《ただいま》

《おかえり》


「あら、良い匂いがするわね。」

「なに食べたいか聞かれたからね、つみれ鍋作ってもらったよ。」

「着替えるから、すぐにご飯にしようね。」

「凜と準備しとくね。」





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る