第32話 女神様はお疲れです!

『…っ、はぁっ……』


およそ100本のペットボトルに力を注ぎ込むと、白金のフォリアは息も絶え絶えに膝をついた。


ほほを紅色に染め、息づかいが荒い。

乱れた髪もむき出しの肩にかかっている。


その表情かおにカリンの面影を見て、俺は何となく目をそらす。


『では…またな。ヒロ…キ…』


そう言うと女神は床に倒れ込む。

慌てて抱きとめると、光は失われ、俺の腕の中には軽い寝息を立てているカリンがいた。


礼くらい言えばよかったかな。


そう考えながらカリンの寝顔を眺めていると、彼女のまぶたが開き始めた。


あれ、待てよ。


この状態で目が覚めたらまずいんじゃないか?


カリンの目が開く。


俺の姿を認識して、それから自分の状態を認識する。


幸い、フォリアがシーツをドレスのようにまとっていたため下着姿ではない。


それでも、可愛らしい、控えめな、驚きを込めた悲鳴が丘に響き渡った。


つづく

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