第23話 スポーツタオルの使い道!

布が一枚売れたのをキッカケに女性客が寄ってくるようになる。


ああ、もっと持ってくれば良かった。

来週の自由市場はもっと持ってこよう。


タオルは赤×黒の物が意外にも男性客に売れた。これからの季節、襟巻き…マフラーにするのだという。細身で長めのタオルだから、まぁそう見えたのかな。


「こんな生地、見た事ないわね」


タオルを見た客が言う。

確かに機械織りだから、こちらではまだ作られていないのかもしれない。


まずいかなぁ?


「触りごごちがいいのよぉ」


他の御婦人が褒めてくれる。


「何に使う布なの?」


カールが困った顔をして俺の方を振り返る。俺は慌てて、


「顔や手をを拭くのに使ったりします」


と答えた。


「こんな上等な布で⁈勿体無くない?」


そうなのか?

慌てる俺の横でカリンが助け船を出してくれる。


「柔らかいので肌に優しいですよ。女性の方や赤ちゃんが使うのに良いようです」


「なるほど、わかったわ。でもこの大きさで銅貨2枚は高いわね」


日曜の市の醍醐味は生産者から直接値切って購入する事でもあるだろう。


「い、1枚と小銅貨5枚ではどうですか?」


予定より安くなるが、今日は売り切って帰りたい。俺は値下げに踏み切る。


交渉してきた御婦人は喜んで買ってくれる。(やった!良かった!)


こんな調子でどんどん売れて、残ったのは糸くらいだった。糸は少なすぎるそうで(こちらの糸は一巻きがとても大きい)、オマケに付けるのが良いかもしれない。


バスタオルは柄が気に入られたのか、タペストリー(壁を飾る布)として売れて行った。


お隣さんがまだ商売している中で、驚かれながらも俺たちは売り上げの計算に入る。


ほとんど売れたのだが、オマケしたり値引きしたりしたので売り上げが予定より少ないだろう。


さて、売り上げは…。


つづく

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