デスレター 呪いのハガキ

義理の祖母が高校生の頃にできた。

ナルシスト祖父の妻になったのだ。

しかし、同居しているわけでもなくたまに会う程度なので、正直、

関わりはあまりなかった。

おそらく、年金とか財産目当てだ。

それしか、年取ってから一緒になるメリットはなかなかないだろう。


ナルシスト祖父は熟年お見合いをしていたらしいが、

みんな愛よりお金という感じで、資産、土地、学歴や勤務していた会社などの経歴重視だったりする。持ち家かどうかは重要だ。

その熟年お見合いの会に親戚のおじさまがいたらしい。

私が知らないおじさまだが。

夫婦仲良かったが奥様に先立たれて婚活していたとか。

男性って寂しがり屋なのかな。

わからないものだよ。

昔なんかは病気で若くして奥さんが亡くなると、後妻が来るのは普通の空気があったし。


何年か前に婚活っていうドラマが同時期にいくつかやっていて、

コンカツという言葉が定着したなぁと思う今日この頃。


病院で出会った女性が義理の祖母になることになったのだが、

人生波乱万丈で、何度か婚歴があり、水商売していたとか。

趣味は居酒屋でカラオケ。パチンコが大好きという実祖母とはかなり違うタイプである。とりあえず再婚できでばOKといったところか。


しかしながら、義理祖母は、事故に遭い片目が不自由になったり、後遺症に悩まされていたようだ。気難しいナルシスト祖父が亡くなった後、このばあさんは、全額自分の物にするべく動き出した。子供たちに印鑑を押せというのだ。

うちがそれはだめだと印鑑を押さなかったら、嫌がらせをしてきたのだ。


ナルシスト祖父が入院中もお金はいつのまにか消えていたり、葬式代がないと義理の子供たちにお金を出させようとしたり。金の亡者だな。

死んだ後も、未練や寂しさもなく、祖父のものをどんどん売り飛ばしていた。

そんなものなのだろう。愛情はない。

遺産相続というのは、なかなか厄介である。


うちの父は、亡くなった弟のことを知っているにもかかわらず、そのことで、嫌がらせをしてきた義理の祖母に死ぬまで手紙を書き続けた。

その人は子供がいないので、老人ホームで亡くなったようだ。


その他、母の妹には現在も週に1度は敵討ちのハガキを書き続けている。

なぜならば、死者を馬鹿にしたからだ。

その妹とは絶縁状態だが、今までいろいろあったらしい。

死んだ人を馬鹿にする親戚がいるものなのだ。

何百通とかいただろうか? 曜日はあえてばらばらだ。

そのほうが、相手もその家族も対処しにくいからだ。

デスレターに近いものがある。往復はがきに何千文字もみっちり書いて、思いを伝えても、相手は答えないし、謝らない。無視。

でも、父は死んでも書き続けるだろう。

それが、息子への愛情なのだ。敵討ちなのだ。

あえて、手紙にしないのは、配達員にも見えるようにするため。

何人かの他人が目にするだろう。ひどい人がここに住んでいると。

開けなくても、内容が見えるので、捨てる前に本人の眼に入る。

これは、末代までの呪いをかけている挑戦状だ。

執念、そうとしか呼べない。

辞めてと言っても、死ぬまで辞めないのだから。

もちろん、法律には引っかからない。確認済みだ。警察だって介入できない。

そして、相手の反省はゼロだ。でも、呪い続ける。ハガキは死ぬまで続くのだ。

ホラーのような本当のデスレター。


次回は遺産相続とアイドルの話でも。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます