第27話 SARS-CoV-2 VS アルコール! でもとりあえず手を洗おう!


 え―、懲りずにコロナ第三段でございます。


 まず、お詫びです。

 すみません、やはり朝樹の常識は世間の非常識だったらしく、前回「人工呼吸器増産して、誰が管理するんだ!」と叫んだのですが、世間一般には鼻から酸素を吸う管が「呼吸器」と思われていたことを知りました。


 人工呼吸器はこれです。


 以下、なろうverの同名のエッセイでは朝樹さんが文中に「正しい人工呼吸器」の図を添えていてくれています。

カクヨムには挿絵機能がないのでご興味があればぜひなろうの朝樹さんverをご覧ください。

 


 この人工呼吸器は、つなげばオートで呼吸管理をしてくれる……と言うような便利なものではなく、医師が随時設定を行わなければいけないというもの。当然肺炎が悪化したり呼吸が悪くなれば設定は変更が必要です。しかもこの管は口、または鼻から肺の入口付近まで入れていますので、当然苦しいです。なので普通薬で眠ってもらいます。ただこの鎮静剤も使えば良いというものではなく、使いすぎると血圧が下がったり、咳の反射まで止まってしまうので加減が難しい(咳の反射が止まると、肺の内部に痰が溜まって肺炎が悪化する)。他にもいろいろ問題があり、管理は当然難しい。

 ……と言うモノを増産すると言う話だったので、誰が管理するんじゃ―と、叫んだのが前回でございました。


 で、こんな目にあわないためにはですね、とにかく予防が一番ではないかと。

 万一感染しても、相当悪化しなければこんなことにはなりません(統計上2%)。でも高齢者か持病のある方は要注意です。あと喫煙者、ヘビースモーカ―さんはこの機に止めてみませんか?喫煙者の重症化も結構あります。


 で、今回は「予防」という観点から手洗いとアルコール消毒について。 


 ……え―、例によってユキノさんの体験談から。

 やらかしではないですよ?

 でもすっごくオモシロイお方です、ユキノさん……。



 ◇ 



 朝樹さんから「消毒について1本書きませんか?」とのお誘いが!

 もちろん、アルコールなど手軽な消毒薬が品薄になり、高濃度アルコールなら飲酒用の種類で消毒薬の代わりとしても可、と厚労省からの見解が出たからなのですが……それ以外に


 「我が家は新型コロナの騒ぎが始まってアルコールが品薄になってからスピリタスの備蓄をはじめ、厚労省がOKを出す前の2月くらいからずっとそれを使っていた」


 というサバイバルな家庭だったのを朝樹さんが知っていたからです。

 ちなみに私の備蓄スピリタスも両親に強制徴収されました……。ああ……私のアルコール濃度98%……酎ハイの度数あげるのに便利だったのにー!



 ↑強制徴収した両親ナイス!

 それとスピリタス豆知識。これはポーランド原産のアルコール度数96度という、世界最高のアルコール度数を誇るお酒。その度数ゆえに成分のほとんどが純粋なアルコールであり、タバコの火程度でも引火する危険がある。日本国内では第4類危険物に該当し、ガソリンと同等の厳重な管理を必要とします。日本国内で流通するスピリタスの容器には、容量が500mlを超える場合、第四類アルコール類(引火性液体) 危険等級II 水溶性」「火気厳禁」といった表記が必要となるような危険なものです。

 ※当エッセイ1急性アルコール中毒』の回参照。




 そう、私大好きスピリタスはアルコール度数98%で不純物は水くらい、というくらい徹底的に蒸留精製をされたエチルアルコールの塊なんです。

 ただしこのスピリタス、使い方を間違えると手が荒れるだけで消毒効果も落ちてしまうという諸刃の剣なので簡単に説明を。



 ↑とりあえずスピリタスで消毒液を作ろうとしたことに突っ込ませて……





 まず、アルコール系消毒薬の効果が最も高く発揮されるのは度数70%から80%で、それ以上でもそれ以下でも効果は低下します。高けりゃいいってもんじゃないんですよ。高けりゃ。

 (関係ありませんが、歯列矯正をした際に主治医に鼻の高さをこう吐き捨てるようにディスられていまだにトラウマです。別にいいじゃん……鼻の形くらい……)


 で、軍事マニュアル愛好者の私はもちろんこれを知っていたので、父に頼んで度数80%に水割りにしてもらって調整してもらいました。

 だって母と私で度数の計算してたら二人で脳ミソボ-ンしちゃったから……。

 できる人ができることをやるのが大事だよね?だよね?



 ↑いやその前に軍事マニュアルを活用するのは貴女だけな気がします。




 できあがるものはアルコール度数が高いため、痛む心配はほとんどありません。なので普通の水道水で割っています。防腐剤の入っていない精製水より、微量塩素などが残っている水道水の方が安全だという説もあります(諸説あります)

 防腐剤の入っている精製水もありますが、そちらにはアルコール類自物質が添加されていることが多いのであまりこだわる必要はないでしょう。


 ↑精製水は自宅で人工呼吸管理をしている方が使用するものなので、これが品薄になると困る人が沢山います。

 日本の水道は安全です。




 ただ、アルコールは揮発性で少しずつ飛んでしまうので、うちでは使う分だけ順次割り、できたものをミニチュアスプレーポンプに入れ「持ち歩き用」「玄関に置いて体を消毒する用」にして使っています。

 あ、割る際にはスピリタスを計量用プラカップなどに先に入れると容器がほんのり溶ける匂いがして危険な感じなので、先に水を入れ、そこにスピリタスをそそいでください。

 もしくはガラス製品をお使いください。


 で、朝樹さんも心配してくれたのですが、これ、このままだと手荒れする恐れがあります。

 しかし、一時期手作り化粧品にはまっていた私に隙はありませんでした。


 できあがった80%アルコール100mlに対しにグリセリンを5ml。これでもう手に潤いさえ与える完璧な消毒薬のできあがりです

 消毒用アルコールは品薄ですがグリセリンは普通に手に入ると思うのでぜひ!

 そんなんめんどくせえという方は消毒完了から3分以上経過してから水で消毒個所をさっと流すことをおすすめします。

 これでウイルスを殺しつつ、手荒れする成分も流せます。(このあたり、朝樹さん、解説よろしくですー)



 ↑はいはい~

 そもそも何でアルコール濃度を下げなきゃいけなんだ!と言う話。アルコールが菌やウイルスを消毒する際は菌・ウイルスの周りを覆っている細胞膜(ウイルスはタンパク質の殻)を破壊します。アルコール濃度が高すぎると、先に細胞膜(殻)がアルコールの脱水作用で固まってしまって、中身は無事と言うことになるようです。(長時間かければ殺菌作用はあるらしいですが現実的ではないです)。

 そう、アルコールって脱水作用があるんですよ。私達看護師は一日に何十回とアルコールジェルを使います。ほっとくと手荒れが半端ないです。なのでグリセリンを入れることを強くお勧めします。薬局に簡単に置いてあります。薬局に行ったらついでにハンドクリームを買いましょう(朝樹は薬局の回し者ではありません)。どうしてもグリセリンが無い場合、二~三分アルコールを手にすりこんだら水で流すしかないかな―と思います。手荒れは感染の天敵です。荒れた手は細菌・ウイルスが繁殖しやすく、洗いにくいのです。

 皆さま、手は大事にして下さいませ。





 厚労省のお達しのおかげで割合メジャーだったスピリタスは品薄になってきてしまいましたが、アブサンやパイチュウには度数が70%を越えているものもあるので、おうちでゆっくりまったり酒屋さんのHPやアマゾンを見て探してください。

 けしてスピリタスを求める旅に出ないで下さいねー!!!

 それこそ不要不急の外出で本末転倒になります。

 家から出なければ帰宅後や移動中の消毒の必要もありません。


 それでは朝樹さん、意外に知られていない正しい手洗い消毒の仕方など防疫についてご説明お願いしますー!


 あ、最後に自己主張させてください。


「やっぱり、一家に一冊軍事マニュアル」!!!!



 ↑いらん!!!!




 ◇




 と言うことでございました。


 え―も―ユキノさん、厚労省がスピリタスの広報を出す 二 か 月 前からこれ作ってたのですよ。

 機会を狙ってませんでしたか?と思っちゃいました(笑)


 で、手洗いです!

 厚労省の手洗い推奨ポスターです。


 以下、なろうverの同名のエッセイでは朝樹さんが文中に「厚生省の手洗い推奨ポスター」の画像を添えていてくれています。

 カクヨムには挿絵機能がないのでご興味があればぜひなろうの朝樹さんverをご覧ください。



 ちょっと手を洗う時なんかは、あんまり気にしなくてもいいかもですが、今は時が時です。

 指輪や時計は外して、しっかりがっつり洗いましょう。


 で す が。


 今回のコロナ対策的には「きちんと洗う」よりも「何回も洗う」方が有効とされています(もちろん諸説ある)。


 朝樹が何度も洗えと言っているのは、このウイルスの特徴として「人体以外の場所での生存時間が長い」という物があります。通常、ウイルスは人間の体内以外では長時間生きていられないのですが(ウイルスが生き物かどうかは置いといて)、この新型、プラスチック上では何と三日も生きて?いたと言うのです(諸説あり)。なので外で何かに触ったら、必ず顔は触らない!(ここでもマスクが活躍します)。


 触る前に手を洗う!

 何度でも洗う!


 そしてアルコールジェルを摺り込んだら完璧です。

 アルコールが無くても、コロナ自体はそんなに強いウイルスではないので(構造的に)、石鹸の手洗いで十分です。


 あと、エアロゾルでは三時間生存と言うデータがありました。なので三密は何が何でも避けましょう!!


 消毒の話なので、他の消毒薬のお話も。


 多分何処のご家庭にでもありそうな消毒薬。


 次亜塩素酸。商品名はハイタ―とかミルトン。


 これは有効なのですが、人体には使用できません。

 でも薄い次亜塩素酸を作って、よく人の手の触れる所を拭くのは有効です。

 万が一ご家族が感染して、自宅待機となったら家中を拭いてまわりましょう。これは消毒効果的にはアルコールより有効です。

 繰り返しますが、人体には使用しないでくださいね。


 布マスクの消毒には有効ですが、後でしっかり水洗いしないと夏のプールの塩素臭で大変なことになると思います。


 それと。


 今東京都が大変なことになっているようですが、とりあえず落ち着いて下さい。


 やることは変わりません。


 熱が出たら家で寝てる。熱やだるさが続いたら保健所その他専用ダイヤルへ電話。


 PCRの検査は、基本医者が「肺炎」診断をしたら施行されるようです。

 でもこれは今後変わってくるかもしれません。

 4/20に島津製作所からPCR検査キットが販売されるそうです。

 このキットの信頼度にもよるのですが、精度が高ければ今後片っぱしから検査、と言う選択も出てくるかもしれません。

 でも軽症(何度も言うけど水が飲めたら軽症)なら、自宅待機かホテル隔離は変わらないと思います。


 それと、このウイルス結構しつこいです。


 軽症者の入院患者様、三週間以上陰性が出ない人もいました。


 なので自分がちょっと熱っぽいな―とか思ったら外へ出ない。

 マスクは必ず。


 感染したくない人も外へ出ない。

 マスクは必ず。


 PCRは検査で、検査はあくまで検査です。

 治療ではないのです。


 しかも医者は重症度をPCRで見ている訳ではありません。

 無駄に多いと言われたCTを駆使し、入院が必要かどうか判断しています。

 マスコミはPCR、PCRと何とかの一つ覚えのように言いますが、あれだけで判断がつくものではないんです。


 熱があって、PCRは陰性だった。「やった―!出歩いて良い!」じゃないんです。

 偽陰性(陽性なのに陰性の結果が出てしまうこと。現在のPCR検査ではまだまだあり得る事象です)が一番怖いんです。

 PCRの結果の有無にかかわらず、熱があったら家に籠って寝て下さい!


 たまに、異常なまでにPCRに拘る方がいらっしゃいますが、あれはそんなに精度の高いものじゃないんです。

 そんなに重要なものじゃないんです。


 インフルエンザみたいに、陽性だったら薬があるなら受けたい気持ちは分かるのですが、今あるのは第三相臨床試験の終わっていないアビガンです。

 熱があったら、家で寝て下さい。お願いします。……お願いします。


 特に、何の連絡もせずに病院へ行くのは勘弁して下さい。

 ホントにお願いします……。


 偉いセンセイが「一年はこの状態が続く」とか言ってましたけど、朝樹はそうは思いません。


 この国は強いです。


 アビガンだって、軽症例の治療報告のペーパーが上がって来ています。

 軽症時に使用すると服用後二~三日で解熱した症例もあるそうです。


 検査キットの精度だっていいものがきっと出来ます。

 その内に三相試験も終わるでしょう。

 その頃には「コロナ専用病院」みたいな施設で、検査して陽性が出たら新型コロナに適応のある薬を貰って帰るみたいな事が出来るようになるはずです。

 今はみんなで頑張る時です。


 来年は、みんなで楽しくお花見が出来る未来のために。


 今は。



<文・監修:朝樹さん>

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七沢ゆきの&朝樹のなんちゃって医療エッセイ 七沢ゆきの @miha-konoe

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