第26話 SARS-CoV-2、さーそろそろ崖っぷち。ここで見せようこの国の底力
えー、コロナ第二弾でございます。
出ましたね~非常事態宣言。
と言っても今さら感あふれておりますが、出ないよりは良いのでここには突っ込みません。
政府の非常事態宣言に先駆けて、都の医師会の出した非常事態宣言の方が朝樹的には「ヤバい感」が半端なかったです。
そこまでか、東京都。
医師会の非常事態宣言は、経済とか色々を考えないで病院事情だけを考えての「非常事態」だと言っているのです。それだけ、東京の感染病床は逼迫しているのでしょう。
朝樹の病院でも。アルコールやマスクは入荷のめどが立たないので節約するように周知がありました。(通常業務なら半年は持つと言ってたのですが……)
感染症拠点病院がこの様です。いくら東京の病院とは言え軽症の陽性患者全ての収容は限界があるでしょう。
↑どことは言えませんがアルコール節約のため、患者様が立ち入らない場所の消毒は洗剤を使っているところもあります。界面活性剤でコロナウイルスは死ぬので間違いではありませんが、最前線で頑張ってる方々がこれって悲しすぎません?
だから買い占め、ダメ!ゼッタイ!
「でも医療機関は普通とは別のルートから楽に買えるんでしょ?」という方もいます。ええ、確かに医療機関は「卸」というルートから物品を購入することが多いです。でも卸さんだって市場にないものは手に入れられません。無情な「欠品です」「入荷未定です」の宣言が下されます……。楽に買えることなんかないんです……。
あ、私の言う「軽症」は、熱が39℃とか40℃出ても意識があって水が飲めてたら軽症です。入院レベルは「酸素や点滴が必要」な状態。重症は「人口呼吸管理が必要」です。看護師の常識は世間の非常識と言うやつです、すみません。
↑スタローン・ナナサワ家と同じですね笑
……話がそれました。
軽症者(熱が続いても意識がある人)の入院ベットが足りない話。
これはアパホテルとその他数件が手をあげてくれていて、都もその方向で動いていると言うこと。
そのホテルの患者の管理を誰がするのかとか、問題はあると思いますが実現すれば病院の負担は一気に減るでしょう。それでやっと、そもそもの日本の作戦である「重症者の治療に医療資源を集中させて、死者を可能な限り少なく抑える」事に専念できるようになると思います。
アパホテルと安部首相の関係がど―のと騒いでいる声も聞きますが、後々の風評被害を覚悟してでも手をあげた事は私は評価しますし、今後学会などで地方に行くことがあれば選択肢に必ず入れようと思います。
↑やらない善よりやる偽善。
東京以外も油断してはいけません。
四月の就職・進学で全国がシャッフルされている今、何処で発生してもおかしくありません。
とにかく今は「マスクと手洗い」。
この意見は変わりません。
それと、何だか最近、デマ多くないですか?
主にツイッター辺りが出所かとは思いますが、これにマスコミが乗ってくる。
まぁ、検証が追いついていない事実もあるのでしょうが、ひとつのことに大騒ぎしすぎな感じがして仕方ありません。
このままじゃ、コロナの前にデマでパニックが起きそう。
と言う訳で、いろんな諸説、デマ、戯言の解説します!
とりあえず開催が強行された某格闘技選手権。
この時「対策を十分行った」と主催者は言っているのですが、その対策と言うのが
・定期的に水を飲む(ミネラルウォーター配布) → ある程度有効。でも「ある程度」止まり。
・空間除菌をした → 会場全体の空間除菌はあり得ない。
(空間除菌については加湿器と次亜塩素酸水を使用したと言っています)
次亜塩素酸による空間除菌はそもそも家庭の一室程度を想定した器械が販売されているだけで、あれだけの大空間の空間除菌は不可能。加湿についても、今回のコロナは高温多湿下でも活動性は落ちないと言う報告がある。
・そもそも「密集」「密接」「密閉」の三条件のそろった状況下では少々の対策など意味はない。
・新型コロナは熱に弱く26-27度の温度で死ぬからお湯をたくさん飲めば大丈夫。→だったら現在夏のオーストラリアで感染しているのは何故かと。
↑60℃のお湯につかればウイルスが死ぬというのも見ましたが、ウイルスの前にたぶん自分が死ぬのでやめてください。
<その他ネタ>
・コロナにかかると匂いや味が分からなくなる。→ 現在検証中。他国の症例では確認あり。ただ、普通に花粉症でも普通の鼻風邪でも匂いは分からなくなるし、熱が出れば味は分からなくなることが多いのでコロナ特有の症状ではない(コロナでは確率が高いという報告はある)。しかも匂いや味の症状は熱に先行すると言う報告もあるので、味覚嗅覚に異常があれば医者に行くのではなく、家で寝るのが一番。しかもコロナの診断は耳鼻科ではできないことが多い。
↑これが本当なら私は何度新型コロナにかかっているのか。
花粉症、ひどい鼻炎持ちなら匂いがわからなくて食事がまずいことは何度も経験していると思います。
・日本はオリンピックの為に医者が結託して感染者を低く報告している。→ありえない。そもそも医者は全員で結託できる程協調性はない(断言)。医者が結託するとしたら『どうすれば患者が救えるか』と言う一点だけだと思っている。
この国は初めから軽傷の患者を発見することを放棄してきた。重症化しそうな、既に症状のある入院の必要な人を検査し、病院がキャパシティを超えないよう、医療崩壊を起こさないように。でも確かに結託していたのかもしれない、死者を出さないために。感染者はごまかせても死者数はごまかせないですよね。急にお葬式が増えたとか、そんな事はありましたか?
↑……うん……。断言していいと思う……。
人の生死を判定できる唯一の職業の医師のプライドの高さはすごい。命令なんてされたら「正しい治療法以外では」逆張りする。間違いない。
・オリンピック延期発表後急増した! → 潜伏期間って知ってますか?今出ている感染者数は二週間前の感染者の数字です。都が緊急事態を宣言しても二週間は増え続けるでしょう。日本人が世界中が不思議に思うほどの我慢強さで必死に押さえてきた数字が、各国ほど増えない日本に楽観視して気が緩んだのかな?と思っております。思い当たるのは先月の三連休あたりからでしょうか?
・コロナは若者には罹らない。 → 感染するが軽傷で済む例が多い。症状が出ない例もある。なので学生さん達長期の休みでも今は爺ちゃん婆ちゃんの家に行ったらダメです。(何度も言いますが「軽症」でもインフルに比べても相当きついと思います)
・トイレットペーパー → ……まさかこんなデマが通る国だなんて思いたくなかった(涙)。
……と思っていたら、外国からは「なんて秩序のあるパニックだ」「甘い。こんなのはパニックとは言わない」などのコメントがあるのを知りました。
・マスクは無効 → マスク不足によるパニックの防止。マスクはウイルスは通すけど飛沫は通さない。顔を触る頻度は下がる。効果は限定されるが有効。布マスクは「有り」です。
政府が布マスクを二枚配布という部分だけが報道されていますが、医療機関や施設などにはきちんとサージカルマスクが供給され始めています。この政策は「医療機関や施設はきちんとマスクを。家庭は布マスクでしのいで下さい」と言う物です。良いじゃないですか、アベノマスク。朝樹は届いたら仕事以外の場でありがたく使わせていただいます。
・ダチョウのエキスで除菌ができる。 → これはネタ?ネタなのか??そもそもダチョウのエキスって何???
↑ダチョウ抗体の話がねじまがって伝わっていると思われます。ダチョウに抗原を注射すると血液や卵黄から抗原物質の抗体が抽出できるのは本当です。実際にある程度の効果が認められ、商業ベースに乗って手軽に購入できるものもあります(例:インフルエンザウイルスの抗体を持つダチョウ抗体をしみこませたインフルエンザ防止用マスク)
ただし、そのためにはきちんとした期間を設けて「実際に効くのか?」という実験をするはずです。この短期間で新型コロナの抗原をダチョウに投与し、抗体を抽出、安全性と効果を検証するのはムリです。(←知らなかった!!/朝)
・人工呼吸器増産 → 器械だけ増産しても誰が管理するんだ?? 人工呼吸器の管理は器械だけ管理すればいい訳じゃありません。適切な設定(患者の状態にあわせて呼吸器の設定を変えます)、適切な鎮静(呼吸管理中は基本寝かせることが多いです。下手な鎮静をすると血圧が下がったり色々と不具合が出ます)、適切な循環管理と結構大変です。それでも増産しないよりはマシかとは思いますが、増産しようとしたってすぐできるものではないんですよ。納品の時期にはきっと終息宣言が出ていると思います。
・ECMOエクモ増産 → ふ ざ け る な。エクモ(人工肺)をまわせる医者がどれだけいると思ってるんだ。(すごく少ないです) しかも感染防御具フル装備でカニュレーション(人工肺をまわすための管を入れる)とか、どんだけ難易度高いんだ。
・BCGが効く → これはまだ検証段階ですが、状況証拠的には有効と言えるのかもしれません。でもそもそもBCGは結核の予防接種です。BCGを今から接種して効くものではないと思いますが、これは今オーストラリアが大規模な実証実験中。BCG、特に日本株と呼ばれる種類が効いているようです。が、過信は禁物。
・アビガン → 日本が新型インフルエンザの特効薬として備蓄していた抗ウイルス剤。中国では実証実験済みですが、インフルエンザに対するタミフルのように飲んですぐ解熱するような薬ではないようです。朝樹的には期待値は大きいですが、これも過信は禁物。日本でも既に投与開始中だけど、重症の患者さんってアビガン単剤じゃなくって、もっといろんな薬使ってるので改善しても結局「何が効いたんだ?」となるので、効果のほどは未知数。
↑根拠の一つであった論文が3/18に取り下げになりました(理由不明。著者取り下げとのみ)ただし、製造元の富士フィルムでは新型コロナを対象とした第三相治験(治験の最後の段階)を開始、5月上旬の認可を目指すという企業レターを3/30に出しているので、注視していきたい薬です。
・フサン/ナファモスタット → 元々は膵炎の薬。コレも検証中。
・イベルメクチン → 数年前にノーベル賞を取った大村教授が発見した抗寄生虫薬。コレも検証中ですが朝樹的期待値は一番大きいかも。
と、まぁいろんなデマや仮説が流れておりますが、日本は本当によく「持ちこたえて」います。
そう、持ちこたえているんです。薄氷を踏むようにギリギリの所で。一歩間違えたら医療崩壊なんです。
コロナの重症肺炎が増えても、普通の病気の患者は減らないんです。病院はコロナだけの相手は出来ないんです。
日本人の日頃の習慣、手を洗う、風邪をひいたらマスクを使う。今はそれよりもう一歩「緊急事態宣言」と言う要素が加わっていますが、「要請」なんですよね。ヨーロッパは緊急事態宣言で「都市封鎖」、街を軍隊や警察が見回ってる状態ですもんね。日本だから、強制力の無い「要請」でもパニックにならず最悪の事態は回避できているのだと思います。
ここが正念場です!
今を逃したらニューヨーク路線まっしぐらです!
この辺の詳しい解説はユキノさんお願いします~。
↑はい!
まず欧州ではマスクをしているのは「重病人」「疫病」というイメージがあります。だからなかなかマスクが広がりませんでした。外国の方が日本に来てぎょっとするのがマスク着用者の多さだそうですが、今回はこれが功を奏してます。
また、地域によっては水道から出る水が普通にかなりの硬水(水の中に含まれるカルシウムとマグネシウムが多い)のため、あまり洗剤を使わない習慣が残っていることもあります。
不潔を好むなわけではなく、硬水は石鹸の成分と結びつき軟水より多くの石鹸カスを残すため、汚れ落ちを悪くしたり、肌のコンディションを落としたりするからです。え、メイク落とし?メイク落としクリームを塗ってからアストリンゼンで拭きあげて終わり!というかつての日本で主流であり、現在でも一部で実行されている方法です。
現代の合成洗剤を使えば硬水でも軟水でもほぼ同じ洗浄効果が出て、石鹸カスもほぼ出ませんが、先祖からの習慣は簡単には変えづらいものです。
日本はほぼ全域が軟水です。なのでそれもあり石鹸は簡単に普及、継続使用されてきました。
とにかく日本人は外国視点で見ると異様なきれい好きなんですねー。
手洗い大好き、お風呂大好きでほぼ必ず湯船につかる、不潔を忌む。
江戸時代でも柳の木の枝の繊維を細く裂いた歯ブラシで歯を磨いていたくらいです。
と言う訳で、朝樹的には「帰ったら手を洗う。引きこもりバンザイ」です。
このウイルス、私の所感は、若者は軽症、高齢者や持病持ちは「発症」から5~7日で重症化する。でもこの期間、人工呼吸器などで適切に加療出来れば乗り切れる可能性が高い。なので必要な人が入院できるように、軽傷者は検査せず(検査して陽性が出れば隔離しなければならない)、症状のある人は自分で自粛。
※軽症:熱があっても飲んだり食べたちが出来る。でも39℃とか40℃の熱は出るかも。
それと、よく「いつまで自粛?」と言う話が出るのですが、日本は軽症者のあぶり出しを放棄した時点で長期戦になることは分かっていました。
なので、緊急事態を宣言して、感染者数が落ち着いたらちょっと緩めて、また感染者が増え出したら自粛…… と言うのを数カ月の単位で繰り返していくのではないかと。
今はとにかく、誰がこのウイルスを持っているか分かりません。
自分が持っているかも知れないと思って行動をして下さい。病院はもうかなり疲弊してきています。呼吸器内科の医師などは家に帰れる時間の方が少ない。感染症病棟の看護師もあの重装備での勤務は通常の何倍も疲れると話しています。
とにかく今は「家帰って寝ろ。手を洗え」です。
ついでに「マスクと手洗い」「睡眠、栄養」。
「家帰って寝ろ。手を洗え」
「家帰って寝ろ。手を洗え」
「家帰って寝ろ。手を洗え」
今回は以上です。
<文:朝樹さん>
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