第24話 新型肺炎、怖い!……のか?

 こんにちは。今回は朝樹の話にゆきのさんが解説をつけてくれる回です。

 でも決して朝樹がやらかした訳ではありません。


 最近、世間をお騒がせしている新型コロナウイルスのお話です。


 さすがに騒ぎが大きくなってきて、朝樹の勤務する病院でも対応マニュアルが日々更新されている現状です。

 皆さまも不安になっていらっしゃるのではないでしょうか?


 と言う訳で新型を含めコロナウイルスの解説をしたいと思います。


 そもそも、コロナウイルスって言うのは冬場にかかるインフルエンザ以外の風邪のメインの原因なウイルスで、そんなに重症化もしないし寝てれば治る病気なのですよね。と言うか、薬が無いので寝ているしかない。それでもそんなに重症化はしない、そんなウイルスでした。


 そして今回の新型。


 ……何故にこんなに重症化するんだ?


 はい。「所詮コロナ」と思っていた朝樹はインフル並みの死亡者数にびっくりで、さすがに怖くなりました。

 しかもですよ、「新型」と騒がれ出してからの展開が早い。

 感染力半端ない。


 ……のか?


 ホントに??


 新型ウイルスの発見って、すっごく時間かかると思っていたんですけど。


 中国は2019年12月に「原因不明のウイルスが発見された」と言われてから(お亡くなりになった中国の眼科医さんがSARSだってSNSで叫んでいた後です)、2020年1/9には「新型コロナウイルス検出」と発表しているんです。


 マジか中国。


 通常、肺炎を見て「これは未知のウイルスだ」と思う医者はまずいません。

 肺炎はウイルス性、細菌性、自己免疫性、薬剤性など原因は色々で、しかも冬場は肺炎も重症化しやすい時期です。

 そんな時に「最近肺炎多いよな―」とは思っても、間違っても「新型?!」なんて思う医者は少ないです。


 よ っ ぽ ど の 数 で な け れ ば。


 つまり、12月の時点でかなりの数の「これは変じゃないか?」と思われる重症肺炎患者がいたと思われます。


 今でも日々2000人から3000人の感染者が増加しています。

 これは本当の数なのか?と思ったのですが、おそらくこれは本当の数かもしれません。


 「中国が検査出来た中で感染が確定した患者数」と言う意味で。


 そしてこの増加している感染者の数は「中国の検査能力の限界の数値」で、実際の検査出来なかった人数は入っていないのではないかと言うことです。


 武漢の病院の動画をyoutubeとかで見かけるのですが、とても体調不良者全員を検査しているとは思えませんし、出来るとも思えません。武漢は1100万人都市です。東京クラスの都市に一気に広がったウイルスの感染者を全部検査するなんて物理的に不可能です。


 ↑あのレベルの病院でも武漢ではかなり高所得者向けだと思います。


 これは死者数にも言えます。

 「疑い」のまま亡くなられた方は、新型コロナでの死者数には入っていないと思うのです。


 多分、現場は本当に悲惨だと思います。

 いきなり重症肺炎が桁違いに増えたりしたら……

 まず呼吸器が足りなくなる。ベット数だって足りない。


 地獄絵図……(泣)


 本当にホントに武漢の現状は大変だと思うのですが、振り返って日本。


 中国の次に感染者多い!

 ヤバい!!


 ……と言う事はないと思うのです。


 日本はチャーター機で連れ帰ってきた邦人全員の検査をしたり、無症状の人まで隔離して検査しています。

 つまり、他の国も検査すればある程度出るんじゃないかと。

 中国人、春節で世界中に散ってますしね~


 しかも、衛生面では中国と日本は色々と異なります。

 この辺の解説はゆきのさんにお願い!



 ↑はーい。

 まず、公式では最初の発症者が現れたと言われている武漢。 


 ここには生コウモリを食べる習慣があります。別にコウモリを食べるのがいけないとか野蛮だとかは言いません。食べ物は好き好きです。日本人もスッポンの生き血を飲んだりイナゴを食べます。

 ただスッポンの生き血やイナゴと生コウモリが違うのは危険性です。

 コウモリは狂犬病ウイルスを保持している場合があります。一部のエボラウイルス(エボラウイルスには何種類かあります)の感染源としても疑われています。未知のウイルスの媒介となる危険性の高い生き物です。必ず火は通して食べましょう。できれば食べないのが最善です。


 第二に、武漢は日本人が旅行でよく行くような場所とは違う、ということです。


 北京や上海などは観光地として整備されています。

 けれど武漢は田舎の工業都市で、数年前のものですが日本人の旅レポ曰く


 ・高官と歓談するようなレストランでもトイレが「穴」(仕切りなし)

 ・北京からすぐに武漢に向かうと「文化大革命がまだ続いているのかと錯覚する」

 ・いちおう外国人用ホテルでも床は痰だらけ、フロントがタバコすぱすぱしてる

 ・庶民の使う市場では糞尿だらけのところで生きた鶏がコケッコー、注文が来たらその場で素手でさばく

 ・ポルポト政権を耐え抜いたカンボジア人が寝込んだ


 とのことでした……。


 テレビに映っているこぎれいな武漢の町並みにはジャスコや英語の看板があるので、あくまであそこは外国人や中国人高所得者が主に使用する場所です(ジャスコは中国ではちょい高級スーパーです)


 私も以前に上海に行ったとき、日本人用のホテルでなくワンランク下の外国人用ホテルに泊まったところ、帰国後全員がおなかを壊し、一人は入院しました。

 生水も飲まず、歯磨きもミネラルウォーターで行い、ガイドさんがOKを出したところでしか食事をしなくても、です。

 たぶん原因はシャワーから出てきた赤い水が気を付けていても口に入ったからだと思います。


 そうです。上海のそれなりのホテルでもシャワーや蛇口から赤い水が出るんです!

 旅慣れない方は、中国に旅行するときはケチらずホテル日〇など外資のホテルに泊まった方がいいかと思います……。


 中国の衛生状況について長くなりました。すみません。





 つまり、道に痰を吐いている国と、世界一の綺麗好きと言われる日本では条件がまず違うと言うこと。

 次に医療制度も、違います。

 日本の総合病院は、ほぼ全科の専門医が揃っています。これはゆきのさん曰く「世界的に言って異常」だそうです。

 CTの数だけ見てもこの国は桁違いに多いです。しかもヘリカルCTと言って詳しい画像が見られ、かつ短時間の撮影ですむと言う高性能機種です。(日本も昔のCTは撮影に30分くらいかかりました。今は30秒です)


 日本人が一人、武漢でお亡くなりになっておられましたね。

 心からご冥福をお祈りします。

 と、同時にチャーター機を出した時に、何とかして連れて帰ることは出来なかったのかなと悔やまれます。

 破綻している(重症肺炎が一気に増えればどんな病院でも破綻します)武漢の病院では、十分な医療が受けられたのかとても心配です。


 日本の病院では、全国レベルで受け入れ態勢を整えています。

 私の勤務する病院では正面玄関脇に、「新型コロナ専用診察室」を設置しておりました。プレハブの簡易診察室ですが……。

 陰圧換気の入院病床の稼働準備も整っております。(感染症の入院病室はウイルスが外へ出ないように陰圧換気の部屋を使用します)

 まさに「さあ来い!」(でも来ないで)な感じです(苦笑)


 でも実際は直接病院に来るのはNGなのは御存知でしょうか?


 現在、感染が疑わしい場合は、まず最寄りの保健所に電話して頂いて、対応している病院を紹介してもらう形になると思います。

 「咳が出る。もしかして新型?!」と、不安になった方の電話は夜間の救急外来でよく聞くのですが、とりあえず中国、または武漢への渡航歴があったり、渡航歴のある人との接触があった場合以外はそんなに心配しなくても良さそうです。


 厚生省の新型コロナに関するHPがあります。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q12


 最寄りの保健所検索

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/hokenjo/


 と言う訳で、朝樹的な結論といたしましては「いつも通りの手洗いマスクで大丈夫じゃないかな」と言う感じです。

 今マスコミが「マスクは有効ではない」とか言ってますが、おそらくマスク不足によるパニックの予防かな?と言う気もします。確かにマスクはウイルス本体は通すのですがコロナは飛沫感染です(現状はそう思われます)。(付記:公式でエアロゾル感染だと訂正されました)飛沫と言うからには咳などで飛んでくる飛沫をブロックできればいいのでマスクは有効です。(エアロゾル感染でもある程度マスクは有効です)

 でもまぁ、マスクだけが予防ではないです。マスクをしていれば安全とか思ってしまったらダメだと思います。


 とにかく! 朝樹的には「マスクと手洗い」。「マスクと手洗い!」です。


 ただ、中国はどこまでホントのこと言ってるのか分からないのが怖いです。


 それと、新型ウイルスと言うのは、どうしても流行はします。

 誰も抗体を持っていないのだから。

 で、合併症を持っている人とかが重症化する。


 なので合併症をお持ちの患者さんのいるご家庭は、家族ぐるみでマスク手洗いをして感染予防に努めて下さい。(今回小児の感染や重症化の話しはあまり出て来ていません)

 そして、早めの受診を。

 ……と言っても薬はないんですけどね、……まだ。


 まだ、です。


 日本は1/31にはウイルスの分離に成功しています。

 ウイルスの分離が出来れば、次は検査キットとワクチンです。

 そんなに待つことなく作ってくれると信じています。

 さすがに薬は時間がかかるでしょうけど、HIVの薬が効いたと言う話も聞きます。

 日本で流行っても、きっと何とかなるのではないでしょうか。


 ◇


 ……で、ここから先は余談と言うか、トンデモ話なのですがちょっと気になるので追記です。

 この新型、生物兵器が漏れたんじゃないかって噂があるのは御存知でしょうか?

 この話が本当だったら、中国が早期に「新型」判定した理由も納得できるんです。

 事実として、武漢には生物兵器の研究所があります。フランスの協力で設立されたそうです。(2017年科学雑誌Natureに掲載)

 もし既存のコロナに毒性や感染力を持たせようとHIVウイルスやエボラウイルスを使っていたとしたら、HIVやエボラの薬が効くと言うことも納得ができるんです。

 ホントに普通に変異したウイルスにHIVやエボラなんて関係のないウイルス治療薬が効くのでしょうか?

 研究所で使われた実験動物が、生食用の蝙蝠として誰かが拾ったりしたら……?


 これはホントに朝樹の妄想なので本気にしないでくださいね?


 そしてこの後、ゆきのさんが傭兵的知識で解説してくれる予定です。

 ゆきのさんよろしく~ 。



 ↑完全に妄想だとは言い切れないのが怖いところ。スイスの研究所が人為的なウイルスではないか?と疑義を呈しています。(出典不明です。申し訳ありません)七沢は永世中立のために重武装をしているスイスの発言はわりと信用しています。


 また、いまだに雲南省の田舎ではペストが流行してる場所があります……とここまで書いて新型コロナウイルスの注意喚起地として外務省が挙げている場所に雲南省昆南が含まれているのに背筋が寒くなりました。

 コロナウイルスの情報に流されていますが、ペスト注意勧告もこの地域にはピンポイントで出ていたはずです。


 外務省のコロナウイルス注意勧告についてはここから↓

 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_009.html#ad-image-0

 田舎ばかりと言いたいところですが、北京までバスで2時間程度の杭州にも勧告が出ているのがちょっと怖いですね。


 ↓中国の医療事情についてはここから。

 現在注意勧告が出ている地域は含まれていないことに注目して下さい。つまり、外務省でも公的には医療機関状況を把握しきれていないんです。

 武漢ももちろん含まれていません。

 https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/index.html


 最後に。


 中国では戸籍が2種類に分かれていることはご存じでしょうか?

「都市戸籍」と「農村戸籍」です。


 農村戸籍の人間の移動の自由は限られ、受けられる教育の質も持てる資産も都市戸籍の人間とは比べ物になりません。

 農村戸籍の人間が高等教育を受けられる割合を以前に計算したことがありましたが100人に1人程度でした(算数に弱いので誤りがありましたらコメントをお願いします)

 非常に言葉は悪いですが、農村戸籍の存在により、中国は意図的に格差を作り出し、前近代的な生活と教育の中でただ働いて死ぬ便利な人間を作り出していると感じます。

 農村では露天で地面に座り学習するような学校もあります。


 そんな農村戸籍の人たちが移動できるのが、農村戸籍工として大企業の工場に勤務する場合です。


 そして武漢はそんな工場を多く抱えた都市です。


 ひるがえって、日本の義務教育にそんな格差はあるでしょうか?



 ◇



 ゆきのさん解説ありがとうございました~


 と言う訳で、何だか日々マスコミが煽ってくれておりますが、過剰な心配はしなくていいと思います。


 「マスクと手洗い」

 「マスクと手洗い」


 もう一回


 「マスクと手洗い」!!


 ついでに「規則正しい生活と、バランスのいい食事!」


 後は日本人のいつもの身についた社会習慣がこの国を守ってくれると思いますよv


 ね、ゆきのさん。


(今回は本文:朝樹さん、ツッコミ:七沢です)

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