第105話 王都の初依頼。
訓練所を出て宿に戻り宿舎へ行ってモロと赤目と影虎にご飯を与えた後、自分も食べて就寝する。
「おはようございます。朝食を食べたいのですがやってますか?」
「おはよう。クーヤン、朝はパンとスープがそっちにあるから好きなだけ食べな。」
どうやら朝はセルフサービスのようだ。パン二つとスープをよそい食べた後、冒険者ギルドへ向かう。
「うわっ!」
冒険者ギルドの中に入ると、さすが王都だけあって人が多い。つい声を出してしまったが誰も気づかず、我先にと依頼ボードから依頼表を取り外している。余りにも混雑しているため、何処の町にもある常時依頼のゴブリンの討伐を受ける。常時依頼は依頼表から外して受付嬢に渡す必要がないためそのまま森に向かう。
「モロ、ゴブリンの所へ!」
スマホを使わずともモロの嗅覚でそのまま近いゴブリンの所へ案内して貰える。欠点は直線的に進むため他の魔物とも遭遇する。ゴブリン7匹、スパイダー4匹、コボルト2匹を倒した頃、少し離れた場所から悲鳴が聞こえ、すぐに駆けつける。
「助けはいるか?」
「いらん。」
「助けて!」
四人のいかにも駆け出しが、ボブゴブリン2匹とゴブリン5匹に囲まれて戦っている。助けを聞くが返事が二つ返ってきたため困惑する。
「お前らはパーティーか?」
「そうだ。」
いらんって言った人間から返事が返ってきた。状況はあきらかに劣性だ。しかし同じパーティーで助けはいらんって人がいる以上俺はその場を離れる事にした。
「ちょっ!助けてー。」
少し離れた場所から様子を伺うが、パーティーの女一人がボブゴブリンに捕まり、ゴブリン5匹が道を塞ぎ、ボブゴブリン2匹は連れ去って行く。俺はその後を追って行くと住みからしき洞窟へ入っていった。
中に入ると、ゴブリン5匹・ボブゴブリン6匹・ゴブリンリーダー1匹がいた。今にも犯されそうな女の子を助けたが気絶しているため、モロに乗せて元の場所へ向かうと、いらんって言っていた奴は片腕を失い、瀕死2人の仲間を庇っていた。
「助けはいるか。」
「頼む。」
急いで残りの3匹のゴブリンを倒して、3人にポーションをかける。
「すまない助かった。」
「冒険者は助け合いさ。森の外まで一緒に行きましょう。」
「ありがとう。」
彼らは同じ村出身の4人でパーティーを組んで、初の討伐依頼を受けてたみたいだ。
「ここまで来たら大丈夫だね。これをどうぞ。」
ゴブリン17匹・ボブゴブリン6匹・ゴブリンリーダー1匹の討伐部位と魔石を渡した。
「さすがにそれを受けとるのは、」
「こういう場合はありがとうって言って貰っとくんだよ。」
「あぁ、ありがとう。」
気絶している女を渡して、森の中へ入りゴブリン3匹・スパイダー2匹倒して、街へと向かった。常時依頼を受けていたため依頼表がないから一般の門で1時間30分も並ぶことになった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます