第89話 事後処理
依頼を受けていた山賊魂の討伐も頭である頬にクロス傷を持った炎竜刀の死体があるため無事に完了出来た。忍犬も三匹討伐したことで依頼完了。それ以外にも風来坊・島嵐・湘南の風の頭の死体まであるからかなりの賞金が期待出来る。
「クーヤン悪いけどモロを貸してもらえるかしら?」
「構いませんがなにするんですか?」
「私達だけで処理するのは大変なのでマルチ男爵に人を借りてくるわ。」
「貴族がくるなら相手するの面倒なので、僕は先に街で休んでて良いですか?」
「それなら一旦皆で戻りましょう。」
必要最低限の討伐対象をマジックバックにいれて、村の合った場所へ移動してみると、80人近い人が生き絶えていた。心の中で失敗したーと思いながらも素知らぬふりをするしかない。
「こ・・これは?」
「たぶんじゃが、毒か何かを誤って食べてしまったんだろう。」
ピューネの苦しい発言に、それしか考えきれない状況なため無理矢理納得した感じだ。
「クーン、クーン、」
鳴いて出て来たのは子犬が8匹だ。モロに近づいてきて甘えている。
「忍犬の子犬か、可哀想だが殺すしかない。」
「待って下さい。この犬達は責任を持って面倒をみるので僕に下さい。」
切り殺そうとしたところをとめる。8匹をモロの背中に乗せて、俺はピューネとともに馬にのる。街へ戻り冒険者ギルドで依頼達成の報告を行う。今回の依頼は可憐は気絶していたこともあり、依頼のお金はすべて俺が受けとり、そのかわり、賊達の所持してた物や懸賞金は可憐達が貰う。
「山賊魂(10金貨)・風来坊(4金貨)・島嵐(4金貨)・湘南の風(2金貨)の討伐に加え、忍犬の討伐依頼を合わせまして、20金貨と60銀貨で、手数料を引きました18金貨と54銀貨になります」
討伐依頼は受けてなくても他の依頼途中に遭遇して倒せば、依頼掲示板に残っていれば事後でも問題ない。ただ、誰かが受けていた場合は、受けた冒険者が街にいる時は2割を渡し、街を離れていた場合は8割を渡すのが暗黙のルールだ。今回は誰も受けていないため、全額じぶんのだ。
冒険者ギルドの用事をすませると、可憐達と別れお店へ行く。
「名前を決めないと不便だな・・」
「忍犬が8匹だからな。」
おっそっちもだな。拠点だの、町外れのお店だと不便だなっと独り言を言ったらピューネから指摘を受けて気づいた。
「お店についてから考えよう。」
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