第53話 商談

 翌日のお昼頃バーバラ商会に顔を出すと、すぐさま応接間へ案内された。


 「こんにちは、今日はお願いします。」


 「えぇ!こちらこそお願いします。商談する前に一つおうかがいしたいのですが、よろしいですか?」


 「はい。」


 「あの商品はどれも人気が出ると思います。それなのに、なぜ商法をお譲りしようと思ったのですか?」


 この質問に対して、貴族の三男で、厄介払いされて殺されかけたことを、包み隠さず話をした。


 「なるほど、それでは殺されかけた以前の日付で譲渡したことにして、クウヤは死んだ事にしたいと、お考えで良いですか?」


 「はい。」


 さすが商人こちらの意図を読んでくれる。


 「こちらもリスクを背負うのですから、80金貨でも宜しいですか?」


 「構いません。」


 「それでは商業ギルドに行きましょう。」


 商業ギルドで商法の譲渡手続きをして、お金を受け取り開発エリアに行き、ボークの作った蒸留装置を別のお店に持っていき、三倍の大きさが十個、五倍の大きさを二十個作って貰う。

 一週間ほどで出来るみたいだが、毎日朝と夕方に通い出来上がった物から引き取る事にした。


 「ピューネ、この森は鳥の魔物はいるの?」


 「グリフォン、スパルナ、ハーピー、ヤタガラス、他にもいるけど、どうして?」


 「空を飛ぶ魔物をテイムしたいから!」


 「それならヒポグラフがおすすめね。グリフォンと馬の子供だからグリフォンの強さに、馬の人になつく習性もあるから!」


 「この森にいるの?」


 「残念ながらこの森にはいないわね。」


 仕方なく討伐をする、残念ながらピューネの身分証明は村人のだから、ギルド依頼を受けることが出来ず、時間停止マジックバックには素材が貯まっていく、4日ほどたって1度ピューネを連れて拠点に行く。


 「ほう、珍しい奴がきたな。」


 「フェン久しぶり。この子面白いから一緒に旅をすることにしたわ。」


 フェンリルとピューネは仲良く話をしている間に拠点の畑を三時間程世話をする。だいぶ成長してきているために、そろそろ収穫しないといけないな。

 1度街へ戻ろうと思いピューネと一緒に戻る。

 ピューネと狩りをした素材を冒険者ギルドには無理でも、バーバラ商会なら行けるんじゃないかな?と、思い持っていく。


 「いらっしゃいませ。あら?今日は何の用ですか?」


 「魔物の素材を買取りってしてますか?」


 「そうですね。冒険者ギルドとの兼ね合いもあり、魔石はしてませんが、素材ならしてますね。」


 「これなんですが、買取りお願い出来ますか?」


 マジックバックからヤタガラスやオークなどを出す。


 「ヤタガラスは20銅貨、オークは30銀貨、ブライアンスネークが3金貨、コボルトが2銀貨、それで良ければ買取りします。」


 「お願いします。」


 お金を受け取り、次は奴隷商へ行く。


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