第49話 テンプレ
リーリンと森に入って五キロぐらいの場所で、モンガ五匹と遭遇した。
「クウヤ、気を付けてこの魔物は猿と虎の能力が合わさった力を持っている。」
「わかった。」
左手にトンファーを持ち、右手に手裏剣を持って向かい打つ。木上から攻撃してきたものには手裏剣で対応し、地面から来るものにはトンファーで対応した。
上と下から同時に攻撃しようとしてきたタイミングで、手裏剣を投げて上を牽制して前に出る。下から来たモンガにも手裏剣を投げて、左に避けた所をトンファーを回転させて首を斬る。その後、上にいるモンガのつかまえてる枝にむけて手裏剣を投げ、下に落とす。地面に着地する前にトンファーを槍のように突いて串刺しにする。
二匹を倒し終えてリーリンを見ると、すでに三匹を倒し終えていた。
「クウヤ血抜きして、一旦ギルドに行くわよ。」
「はい。」
荷車に五匹のモンガを乗せてギルドに向かう途中、ゴブリン十匹にも教われたが、リーリンが瞬殺し、討伐部位と魔石のみを回収してギルドについた。ギルドの買取りカウンターでモンガを引き渡すときに、、
「おいおい、お前ら二人でしとめたのか?」
「そうですが、何か?」
「女一人に子供一人で・・」
男が言い終わる前に、リーリンが男の首筋に剣をむける。
「こんな雑魚モンスター私一人で十分ですが!」
腰が抜けて座り込む男にむけて、冷たい目をむけてそのまま買取りへと話を戻す。
「こちらの買取り価格ですが、3金貨になりますが!」
「構わないわ。」
お金を受取り、森へ戻る。次に遭遇したのはダイヤウルフ、名前の通り魔石がダイヤになっているため高値になる。ランクCモンスターだが、滅多に見つからないからランクが高いだけで、戦闘はDランクに届くレベルしかない。俺が前に出て瞬殺する。近くにいたゴブリンやコボルトを討伐して、ギルドへ戻り買取りをお願いする。
こんな日々を十日程続けていると、リーリンからもう少し奥へ行って見ましょうっと提案があり、奥へ進む。するとランクAモンスターヒュドラがいた。
「クウヤ前衛をお願い。私が後衛をするわ。」
「わかった。」
ヒュドラに近づくために一歩前に進んだ時、後ろから斬られ・・後ろを振り向く。そこには悲痛な顔をしたリーリンがいた。
「クウヤすまない。これもジェット領の為・・」
リー・ジェットに言われて、リーリンは護衛をしてきたが、ジェット領に混乱を招くようなら切り捨てくるようにも言われていたのだ。
魔法だけや剣術だけならまだ良かった。発想力や応用力が高いために、長男との力関係を危惧して先に手をうっていたのだ。
リーリンも実の弟、いや息子のように可愛がっていたために迷いに迷って、今、この時まで来てしまった。
「リーリン・・」
魔物はこちらの都合など関係なく襲ってきた。リーリンに気にしなくて良いと言おうとしたが、ヒュドラは毒の霧を吹き掛けてきた。リーリンは我にかえって咄嗟に避けてそのまま逃走した。その場に残されたクウヤはリーリンの後ろ姿が見えなくなると、回復魔法を使い、立ち上がりヒュドラと対峙する。
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