第26話 シシリ目線

シシリは予定よりも早くダンジョンから戻ってきた時に、報酬はないものと思っていた、それがまさか5本の串焼きを貰えた。一時間後にまたダンジョンに潜ると聞いて迷わず行く事に決めた。

 他のポーターにもその話をして、みんなが羨ましがり、一時間後に来たら行くと言っていっていた。実際は半分の8人!それも仕方ない。潜る階層がウルフがメイン。ポーターの私達には戦うすべがない、それでも私は一度戦いを見ていたから大丈夫だと確信していた。他の人達は死を覚悟しての参加だった。

 最初のウルフが十匹以上現れた時はさすがの私も死を覚悟した。目をつぶっていると、周りから安堵の溜め息が聞こえた。おそるおそる目をあけるとウルフが死んでいた。リーリンさんの声でウルフを集めて、丁寧に剥ぎ取りを教えてくれた。

 先に進むと、どんどんウルフの毛皮が増えていくことに絶望し始めると、一旦戻ると言われた。十日で1銀貨って話だったから後、何往復だろうと考えていると、みんなに1銀貨づつ配られ、食事まで配られた。その後も雇われたいなら同じ条件との事で迷わずみんなが雇われた。ダンジョンに入る前に更に四人増えた。この四人も顔馴染みなのだが、黙っておこう。

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