ねえ、せんせっ カレン視点

先生の横に座って先生の肩に頭を乗せる。

こんなに近くにいる時間が心地いい。


「先生は私のどこが好きなの?」

「さあ……?」

曖昧な返事はいつものこと。

じっと視線を合わせると、先生は照れた顔をする。

すぐ表情に出る先生は正直者だ。


そんなところが好きだったりする。

意外と先生はモテるので、敵が多いのだが、絶対に先生は私のモノであってほしい。だから、一生懸命求愛して、いつもいつも愛してるオーラを送る。


「もしかして外見が好きなの?」

「まぁ、おまえは結構きれいな顔してるからな」


め、珍しい。

先生が褒めた?


「やっぱり中身?」

「まぁ、これだけ押しが強いとな」


「本当は、私のことあんまり好きじゃないとか……?」

「そんなことないよ。ちゃんと付き合っているつもりだし」


「ねぇ、好きって言ってよぉ」

「そんなに軽々しく言えないだろ」

「いっぱい愛をささやいてよぉ」

「じゃあ一回だけ」


じーっとカレンは先生を見つめる。

「私は本当に大好きで大好きで……」

「わかってるよ。好きだよ」


――――今、好きっていったよね?

先生が好きって言った!!


カレンは恭介に抱き着く。

ほっぺにすりすりしてみる。


少し困った顔だけれど、うれしそうな先生。

きっと、私たちはこんな風に愛しながら歳を取っていくのだろう。

子供が生まれて、孫が生まれても―――私たちはきっと変わらない。

想いは変わらないのだ。

それは、きっと運命の赤い糸。


すごい奇跡的な確率で私たちは出会い、恋に落ちる。

こんなに人がいるのに―――。

なぜこの人を好きになったのだろう。惹かれたのだろう。

あなたのお父さんとお母さんもすごい確率で恋に落ち、結婚したのだろう。

そして、あなたがいる、それは確率で言うと―――奇跡なのです。


次回 最終回です。

お見逃しなく。

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