女王様の告白

イケメン4の沢屋くんの取り計らいで、先生をうまく喫茶店に呼び出した。

「どうした?」恭介先生は沢屋くんと二人だけだと思い、やってきた。


なぜか自分が勤務している学校の生徒、音名京香(オトキョン)がいるではないか。

見た目はオトタクそっくりで美人ではないが――

はきはきしていて成績はいいほうだ。


先生は、オトキョンがいることにびっくりしていた。


「あれ? 二人ってつきあってるとか?」


「違います」全力否定のオトキョン。


ちょっとへこむ沢屋。でも、応援するって決めた沢屋が切り出す。


「今日は友達になったオトキョンと師匠である先生と三人で……お茶でもって思いまして」


「はぁ?」わけがわからない先生。


「そっかあの花火大会で友達になったのか」


あの花火大会の甘い思い出がつい昨日のことみたいだったな。

あいつとは別れたんだ。同居って別れてからが気まずいよな。


先生は同居する美少女のことを考えていた。


いつもは強気のオトキョンが乙女していることに、沢屋はギャップ萌えしていた。


(沢屋心の声)

あの女王気質の気が強いオトキョンが、先生の前だと何も話せないでいる。

モジモジしている彼女も割と好きだ。

愛しちゃってるようだ……。


(恭介先生心の声)

あいつ、あれ以来俺の部屋に侵入している形跡もないし、そっけなくなったな。

冷めちゃったのかな、嫌われたのかな……。


ストローでアイスコーヒーを飲みながら恭介先生は悩む。


「先生、彼女いますか?」


「いないよ」(最近 わかれたけどな)


「私じゃダメですか?」


「……」声が出ない。


なぬ? 俺のことが好きだというのか?

沢屋じゃないのか? 結構似合ってると思ったんだけどな。


オトキョンの顔は真っ赤になっていた。

下を向いたまま、固まるオトキョン。


「好きな人がいるんだ」


「私以外にいるんですか? どんな人?」 ← オトキョンは自信家


「一生懸命で不器用で、いたずらずきの……変態」


「変態??」二人ともその言葉に反応する。


「愛情が深いけどちょっと変っていう意味かな」


「そうですか……」


「一応、うちの学校男女交際禁止だからオトキョンも卒業まで彼氏作っちゃだめだぞ」


「わかりました」


先生は帰っていった。


オトキョンは泣いていた。


沢屋が傍でなぐさめる。


プライドの高いこの人が、フラれて泣くなんて……屈辱だろうな……。








  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます