美少女と先生の気持ち

ケンカに強いことがカレンには逆効果になった。

カレンは王子野郎に大変興味を持ってしまったのだ。

まずい。

告白にOKして 、あいつと付き合ってしまうかもしれない。


カレンの奴 、よだれ流れてたからな。

美味しいものをみるかの如く。


王子野郎と変態交際まっしぐら!

俺の責任だ。


はたから見たら美男美少女カップル。

お似合いだ。


帰宅してから、カレンは俺の部屋にやってきた。

今日あんなことがあったのに、ずいぶんと普通の会話である。

本当は何か話したいのかもしれない。


「先生の中学時代ってどうだったの? やっぱりヤンキー系彼女とか?」


「俺、ヤンキー女子って好みじゃないんだよな」


「いるよね、そーいう自分を棚に置いて理想求める人」


そうだよ、俺は自慢じゃないが理想だけは高いんだ。


「どっちかというと、真面目で清楚で美人で……」


「そーいう人、彼女できないパターンだよね」


「うるせー」(真実だから言い返せない)


「告られたことは中学時代もあるぞ」


「どんな人?」


「いわゆる気が強い不良女かな。俺、不良無理だわ」(元ヤンに限ってこれだ)


「俺がケンカした相手はみんなちびって逃げ出したパターンが多いけどな」


「ちびって?」


「負けた奴らを失禁させた伝説の男さ」


カレンの瞳が輝く。よし、俺に興味持ってきたな。


勇気を振り絞って、本題を切り出す。


「あいつと 付き合うのか?」


カレンに聞いてみる。直撃だ。


「好きですと言われたら 嬉しいよ。でも 、好きなのかはわからない」


「卒業したらお前の願望に付き合うから。交際、早まるなよ」


「それって、私が卒業したら付き合うってこと?」


「お前さえよければ――付き合うか?」


「私は先生が好きだよ。先生は私を好きなの?」


「今は 言わないでおく、言わなくてもわかるだろ。おまえへの気持ちくらい」


変態少女にどこまでつき合えるかわからないが、俺はカレンを人間として好きだ。


俺は変態ではないが――彼女の気持ちに寄り添いたい。













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