女子高校生が遊びに来ることになったのだが

名門お嬢様学校の女子高校生が遊びに来ることになったときの話だ。

少し前に、かれんが風邪をひいたときに数人の生徒がお見舞いに来た。

俺が担任をしている生徒だ。


俺の家=カレンの家、なわけで。


生徒にそのことは秘密にしているわけで。


俺の住所は個人保護法という、ありがたい法律のおかげで非公開だ。

ありがたい時代になったものだ。


俺はその時間は勤務していたので、自宅にいないので――助かった。


「カレンのうちって広いね」


「親戚のおじさんのうちに住んでいるの。最近カレン恋してるって感じだよね」


「え……? なんで?」


「だって最近ますますきれいになったし」


「親戚に息子いるんじゃない? 玄関に若い男性の服が、かけてあったし」


女性というものは勘が鋭い。


洞察力が半端ない。


「でも私より年上で仕事であまり家にいないの」


「えーどんな人? うちの担任よりかっこいい?」


なかなか答えずらい質問をするなぁ。


女子高生のまわりにいる男=先生、みたいなものだし……。


「あんまりかっこよくないよ」


「イケメンだったら紹介してもらおうと思ったのにね」


「今度また来るから、親戚のお兄ちゃん紹介してよ」


「そのうちね」


日本人のそのうちという言葉は、非常に曖昧で社交辞令が主だ。

とりあえず、そのうち、という無難な言葉を使ってみた。


先生のことばれたらやっぱりまずいよね……。



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