美少女の看病 写真をみられる 

俺は風邪をひいたみたいだ。

だるくて熱がある。

仕事は休んだ。

当然、カレンは学校だ。

 

俺の親は仕事が忙しく家にはいない。

基本、一人だ。

とりあえず寝て過ごした。

放課後、カレンが帰ってくるまで治しておきたい。

風邪をうつしたくないのだ。

俺の大事な人なわけで――心の嫁だ。


放課後ダッシュでカレンが帰宅した。

「大丈夫? おかゆつくるね。氷枕とりかえるから」


「別に……うつるから、ほっといてくれよ」

俺はわざと邪険に答える。


カレンは世話焼きのおふくろ感気取りだ。


気が弱っているとき優しくされると癒される。

1人でなくてよかったと思う。

俺がダウンしてベッドに寝ていると。


俺の机を漁り始めた。

なにしている?


「先生ってどんな本、隠してるの?」


「別に隠してねーし」


そこは以前グラビア系雑誌を隠してたかもしれない……。

まずいな……。


「仕事の本しかないから、そこはだめだ」


「きっとやばいの、隠してるんでしょ?」



いやいや、やばい本はもっと別なところに――って

そこにはソフトなグラビアが―――


「何、この写真?」


カレンが取り出したのものは俺が大学時代に好きだった女性の写真だった。


正式に付き合っていたわけではないが、かなり仲が良かった。


「美人だね。高校の時の彼女より」


カレンはジト目だ。にやり。

何か旦那の弱みを握った嫁のようだ。


「うるさい。人を顔で判断するんじゃないぞ」


「へぇー、こんな美人な彼女がいたのか」


彼女がため息をつく。


写真の美女は正確には彼女じゃないが。友達以上だったと思う。

俺の大学時代の青春そのものだ。


「熱下がった?」


おでことおでこが近づく。

そこは体温計じゃないのかよ。

顔が近い……。

俺の体温絶対、今、上がってる。


「何かあったら言ってね」

カレンは少しいつもの元気がないようすで、部屋を立ち去った。





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