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「我が敵を斬り裂け 千の風」


無数の風の刃が魔物達を切り裂いていく


魔物に気づかれることなく移動し 魔物の群れの中心で いきなり範囲魔法を放つ


疾風の賢者


いくつもの街を解放している


その正体は転生者 すず


「出番よ あつし」


500匹近い魔物をすずが1人で倒し


そして


色付きの魔物1匹を


「やあっ」っと俺が一突き





討伐隊のメンバー達は すずを称える


「すず様 これで32の街を解放です ありがとうございます」







色付きの魔物が街を襲うことがある


街を破壊して そして 誰もいなくなった街に住み着くのだ


色付きの魔物が住みついた街は 同じ種類の色なしの魔物が住み着いてしまう


色なしの魔物の数はどんどんと増えていき 奪い返すのが困難となる


国や冒険者ギルドは討伐隊を結成して退治に向かうのだが


魔物の数が多いため 兵士や冒険者の死亡率は高い


沢山の魔物を倒した後に 色つきの魔物を倒すのは困難 


奪還の成功率は低い


・・・


だが


・・・


すずが参加した討伐隊の死亡者は0 


理由は単純に 討伐隊は街までの移動の間に出て来る魔物と戦うだけ


街の中の魔物は全て すずが倒すからだ


そして 奪還の成功率100%


32回の討伐に向かい 32の街を奪い返したのだ


これまでの最高記録 21の街を奪還した英雄 ギブロスの記録を大きく塗り替えていた


それも 転生してから たったの2年で


すずを転生させたサザリシュ王の評価は上がっていった


各国から次々に依頼が舞い込んでくるのだが


すずは依頼をどんどん受けている


吟遊詩人達は すずを英雄だと歌う


疾風の賢者様が世界を救ってくれると







「ねぇ 次はどこにするの」


「そうだね じゃあこの依頼を受けようか」


「ふっふっ そうね この街の近くにもあるわね」




各国の王は すずを褒め称える


すずは依頼を断らない


受けた依頼は必ず成功させると


・・・




依頼は沢山来る


常識的に考えて討伐に参加出来る回数は1ヶ月で1回 多くても2回


1年で1回でも凄いのだが 毎月のように参加している




断らない理由は


・・・


本当は依頼を選んでいる


確実に倒せる魔物を選んで戦っているのだが


毎月 討伐隊に参加しているので 断らないと思われているだけなのだ




森でのレベル上げは どんな色つきの魔物が出るのか分からないので危険が伴う


街を奪還する依頼は 魔物の強さが分かっている


色つきの魔物が必ず1匹いるが 強さは分かっている


依頼書を見る段階で 倒せるか 倒せないかを判断することが出来るのだ




それに すずに依頼してくるのは各国の王


奪還する街の近くの街に転移で行けるように手配してくれる


安全に移動することが出来るのだ






街の奪還は


・・・


兎の魔物を倒すためのついで


・・・


俺とすずの2人だけの秘密


・・・

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