「ねぇ あつし 明日からの課外訓練 私と一緒でいいよね」


「えっ いいの 俺で」


「決まりね 約束だからね」


「う うん」


すずは人気者なのに


すずの周りには沢山の人が集まってくる


可愛くて誰にでも好かれる性格


それに比べ俺は


・・・








「あつし どっちにする」


「兎の魔物狩りにしようと思っているけど いいかな」


「兎の魔物? 皆も 指導員もスライムかゴブリンのどちらか って言っているわよ」


「兎の魔物が倒せるようになれば この世界で生きていけるようになるからね」


「そうだけど 大丈夫なの」


スライムの経験値は1 倒すと10エンを落とし 死体を売れば50エンになる


ゴブリンの魔物の経験値は2 倒すと20エンを落とし 死体は売っても0エン 肉は臭く 素材も使い難い ギルドに持って行くと 孤児に無料で配られるらしい


スライムかゴブリンでレベル上げをするのが一般的だと習ったのだが


・・・


兎の魔物は素早くすぐに逃げ出す 倒すのが難しいらしいが


兎の魔物の経験値は1 倒すと50エンを落とし 死体を売ると3000エンになる


冒険者は1日に5000エン以上を稼げるようになれば一人前だそうだ


つまり 兎の魔物を2匹倒すことが出来れば 一人前になれるのだ


・・・


おれとすずが兎の魔物が出るエリアに向かおうとすると指導員が


「兎の魔物は無理だぞ 素早くて 攻撃も魔法も避けられる だいたい 君は魔法が使えないし すず様は回復魔法だけしか使えないから絶対に無理ですよ」


「どうするの」


「とりあえず 行ってみようよ 兎の魔物は向かって来ないらしいから安全みたいだよ」


「ふっふっ そうね」


「まったく 時間の無駄だぞ」


指導員に何度も警告されたが ・・・ 指導員は呆れたように大きくため息をついた


・・・


俺とすずは兎の魔物のエリアに 王都の北の森に向かった


「ねぇ あれっ 赤兎の魔物がいるよ」


「チャンスだね 赤兎の魔物を倒せば一気にレベルが上がるよ」


色付きの魔物は強く 経験値が豊富 素材の価値も高い 


強い色から 金 黒 赤 青 黄 緑 茶 色なし


「危険じゃないの 兎の魔物でも 攻撃をすれば 反撃をしてくるって言ってたよ」


「任せてよ すずは防御で 俺の後ろにいればいいから」


コアはあそこだな


魔物にはコアがある 身体の一ヶ所が赤く光っている場所が 弱点なのだが 魔物も分かっている 防いだり 避けようとする


だが


{俺の剣は


{まっすぐに赤兎の魔物のコアに突き刺さる


{よし


赤兎の魔物は俺の突きをかわすことが出来ずに 


一撃で倒れてお金を出した


「凄いよ 凄いよ あつし 攻撃の動きが見えなかったよ」


力が 力が沸いてくる


「よし」


「あつし レベルが一気に14になったよ」


「うん 成功だね やっぱり兎の魔物は防御力が弱いから楽勝だったよ」


「それにしても 凄いわよ 素早い兎の魔物に攻撃を当てるなんて やっぱり あつしは才能があるのよ」


「どうかな F評価だけどね」


「ふっふっ 見る目ないのよ 私は分かっていたわよ」


おおっ


すずは嬉しそうに抱きついてきた


{俺はすずをぎゅっと抱きしめ キスを


しまった 2回しか使えないんだった


レベルが上がって魔力が上がったが 寝ないと魔力は回復しない レベルが上がった分の魔力はまだ使えないのだ


やばい 魔力が枯渇してしまったよ


「ねぇ すず いったん 王都に戻ろうか」


「えっ う~ん まだ 来たばかりでしょ 私 何もしてないよ」


「でも ほら レベルも上がったし お金も手に入ったし この魔物を売れば いい装備が買えるだろ」


「どうしたの 何だか疲れているみたいだけど」


「ほら 初めての戦闘で緊張していて」


「ふっふっ 分かった いいわよ 戻りましょ 皆驚くわよ」


・・・






すずの言う通り 誰もが驚いていた


あの色なしが 赤兎の魔物を倒しただと 


運よく 偶然の一撃が出たらしいぞ


・・・


レベル2になるためには経験値が50必要になる


クラスメート達のレベルは俺とすず以外は1のまま


俺とすずは注目された


注目の的になったのは もちろん すずだ


レベルの上がった俺とすずは 再び 判定の魔法陣に


俺は


・・・


評価は変わらない


・・・


すずが判定の魔法陣に乗ると


火の魔法 水の魔法 風の魔法 土の魔法が


初級魔法らしいが 4種類の攻撃魔法を使えるようになっていた


指導員はもちろん 見ていた見学者達は驚きの声を上げた


すずの評価はS


すずの凄さを見抜いた高レベルの冒険者達が一斉にすずをスカウトに


・・・


すずの凄さは使える魔法ではない


レベル1の魔力で上級回復魔法を


レベル1の魔力が 火の魔法 水の魔法 風の魔法 土の魔法を放てたのだ


すずは魔法を放つ時の魔力消費が少ないのだ


すずの凄さは 少ない魔力で魔法を放つことが出きること


上級回復魔法は魔力を大量に消費するので普通ならレベル1では発動しないはずなのだ レベル1の魔力では火の魔法 水の魔法 風の魔法 土の魔法を 4つの魔法を放つ魔力がないはずなのだ


見ていた上級冒険者達は口には出さなかったが すずをSSS級だと判断した


・・・






「あつしのおかげなのにね」


「すずの実力だよ」


「ふっふっ 一緒だからね」


「えっ いいの」


「もちろんよ」


すずは可愛い


キスをしたいけど


そんな勇気はない


魔力が残っていれば


・・・

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