第2話

 その日から、たんぽぽと灯台は毎日おしゃべりをして過ごすようになりました。灯台は遥か海の向こうをカモメが渡って行ったことや、夜空に輝く星は季節によって見える位置が違うこととかを教え、たんぽぽは、今日はてんとう虫が遊びに来た、蜜蜂が花の蜜を吸いにきてくすぐったかったなんていうことを話したりしました。

 お互いに相手の顔を見ることはできません。でも毎日毎日お互いの様子を教えあったりするうちに、誰よりもお互いを知っているような気がしてきました。

 雨の日も風の日も、2人はただじっと耐えています。たんぽぽは少し花が散り、ふわふわとしてきました。


「ねえ!わたし、もうすぐ飛べるみたい!」


 灯台は初めて、寂しそうに答えました。


「高いところから見渡せなくても、君は飛ぶことができるんだね。そういえば見たことがある。しかもそうやって、仲間を増やすことができるんだろう?」


 たんぽぽはどうこたえていいのか分からず、だまりこんでしまいました。灯台とたんぽぽはしばらくだまっていました。

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