第118話 ローズ、モレク家にお泊りする
なでなでなで。
アルコンが愛犬・・・ではなく愛ケル(愛ケルベロス)ローズの頭を優しく撫でる。
ローズが目を細めて嬉しそうだ。
「はあ、ローズは可愛いな。」
アルコンが幸せそうにため息を吐く。
「・・・・・こんなに可愛いローズを置いて行かねばならないとは・・・。」
わふっ!?
—————— 置いていくってなに?わたちはアルと離れないわよ!
不安にかられたローズがアルコンにしがみ付く。
「ローズ・・・来週、俺は人間界に出張なんだ。国内出張ではないので泊りがけになる。その間、ローズはモレクの家にお泊りだ。ケリーも一緒だから淋しくないぞ。」
—————— やだやだやだ!わたちも一緒にいく!
さらにローズがしがみ付く。
「くっ・・・かわいい。可愛すぎるだろう。」
—————— じゃあ連れていって!
「ローズはいい子だからわがまま言わないだろう、モレクの家で待っているんだ。」
「きゅう~・・・。」
「ではよろしく。」
出張に出かける日、モレクの家にローズを送りにきたアルコンの顔が泣きそうだ。
「ロージー、モレクの言うことをよく聞くんだぞ。ケリーと仲良くな。仕事が終わったらすぐに迎えにくるからな・・・。」
「わふう・・・。」
ちゅ。
ローズの頭のてっぺんにチュッとして何度も振り返りながら出かけていった。
「ローズちゃん、アルが迎えにくるまで仲良くしてね!」
モレクの妹のマルゴがウッキウキだ。
喜ぶマルゴをみてシスコンの兄、モレクもウッキウキだ。
マルゴがローズを床に降ろすと、ケリーがローズを慰めるように寄り添い、ペロリとする。
「いやああああ、かわいいいいい!」
そんな二匹をみてマルゴがもだえる。
「くっ・・・、マルゴが可愛いすぎる!」
そんなマルゴをみてモレクが口元を押さえながら膝をつく。
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