第111話 橘とアシュタロト
「へ?」
アシュタロトのポカン顔は珍しい。
「弥生って誰?」
アシュタロトの視線が
「もしかして、あの茶色いウサ耳の小柄な女の子の名前?」
「知らなかったのか!?」
「う、うん。」
アシュタロトの迫力に驚く。
「す、すまない。大きな声を出すなんて・・・。」
「ううん、それだけ驚いたってことでしょう。普段、大きな声を出す人じゃないって知ってるから。」
「
「知らない女の子だよ。」
「そのようだな。」
「どうして、そんな誤解をすることになったの?」
「ここ2~3日、
「僕は見かけたことないけど・・、近所に別な用事があったんじゃない?本人に聞いてみようよ。」
尾行がばれ、言い訳も思いつかず、ウサ耳をキョロキョロさせる弥生の周りを困った様子のレオがグルグルしていた。
「レオ、弥生。」
びくーん!
後ろめたいことがありすぎる弥生が飛び上がった。
そんな弥生の様子を見て、
「ねえ、弥生さん。最近、僕の家の近くに用事があったみたいだけど・・・?」
「す!」
「す?」
「すいませんでしたー!」
言い訳を思いつかない弥生が素直に白状した。
「人騒がせな・・・・。」
アシュタロトが呆れ顔だ。
「そうでもないよ。」
「
「弥生さんの行動力のおかげでアシュタロトさんの情熱的な告白を聞けたんだから。」
ね?とアシュタロトに笑いかける
「僕もアシュタロトさんのことが好き。」
「・・・・・・」
前のめりで生BLを鑑賞する気満々の弥生に威圧で迫るレオ。
びくん!
レオがウサギに変化した弥生の
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