文学少年(変態さん)は世界最恐!? 〜明らかにハズレの【書誌学】、【異食】、にーとと意味不明な【魔術文化学概論】を押し付けられて異世界召喚された筈なのに気づいたら厄災扱いされていました〜
浅黒い肌に関西弁で剣術が得意というどこかで見たことのある雷神は推理が得意なのだろうか?
浅黒い肌に関西弁で剣術が得意というどこかで見たことのある雷神は推理が得意なのだろうか?
異世界生活八十一日目 場所首都レントゥーエレ
昨日は本当に意味が分からなかった。
国家同盟の議長にされる、から始まり各国の貿易について議論をすることになり、結局俺が意見を出す羽目になるなど……最早名前を貸すだけとかのレベルの話じゃないんだが。
というか、神輿の上にお飾りとして載せるならともかく、このバグっただけで他に何の取り柄もないモブキャラに一々伺いをたてるとか、本当にコイツら大丈夫か? と思う。
一応、「国家同盟全体で一国家ということで関税は掛けず、それぞれの国で分担して産業を行い、それを共有する方式」を提案してみたけど、これって良し悪しだからな。特に交通網が破壊されたら崩壊するし、な。結局国単位で仕事をした方がいいんだよ。
まあ、その地の特産品くらいはあった方がいいと思うけどね。
で、一夜明け、俺達は再び首都レントゥーエレに向かった。
ここから、俺達はミンティス教国を目指すことになる。
目的はミント正教会の筆頭
前者は地球帰還のための方法二のためにどうしても成功させなければならない
この飛空戦艦エンリルが、実際にミンティス教国にあると確証を得ている訳ではない。
まあ、あるかもしれないから探してみようという感じだ。
……というか、他の古代兵器がある場所についてエレシもナンも知らねえし、コイツら何なの!? 何のために存在しているの!? 普通は相互連絡を取れるようにするよね!!
そして、現在。俺は首都レントゥーエレを抜けた先にあるファメデッゼ大草原で戦闘狂な武神に絡まれています!!
≪ほお、ワレが能因草子か。弱そうな奴やんけ。ほんまにうちを楽しませられるのか?≫
しかも、浅黒い肌に関西弁……もしかして、実は高校生探偵だったりするの!? というか、得物は刀剣っすか!?
「あっ、はい、能因草子です。楽しませるってのはよく分からないですけど、とりあえず戦えばいいってことですよね?」
≪おお、飲み込みが早いがな。腕の方は悪うても、頭の方は回るみたいやな≫
……一々失礼な奴だな、このウコンっていう武神は。しかも名乗らず単刀直入に戦いを仕掛けてくるし。女神オレガノに話を聞いていなかったら、野生のラスボスが現れた状態になっていたぞ! というか、ここはただの草原なんですけど! どこの世界に雷●原にすべて●超えし者を設置するバカがいるんだ!! あっ、そういえばここ異世界カオスだから、ゲームバランスとかとっくの昔に崩壊していたわ!!
≪我が神器、
いえ、全く? 正直なところイヴには及ばなさそうだし、伝説の
「どうぞご自由に攻撃してください」
「「「「「「「「「「「「「「「「草子君!?」」」」」」」」」」」」」」」」
「正気なの!? 相手は神様なんでしょ!? というか、何でこんなところで神様に遭遇しているのか、もうこの時点で話についていけてないけど」
志島の思考はショートしてしまったようだ。おいおい、腐女子とはいえ一応オタクの道を歩いているんじゃないのか? このくらいの超展開、よくあることだろう?
「……草子君、負けないよね?」
「勿論、負けませんよ。というか、白崎さんなら勝てると思いますが……ほら、白崎さん達が倒したクライとかいうピエロ……あれより少し強いが高いくらいだから」
「……草子さん。そんなに神様って弱いんですか?」
リーファよ。神様はそもそもそんなに強くないぞ。女神オレガノのステータスを見た時も思ったが、一部例外を除いて二万程度だし。
インフィニットならば本気で神殺しとかしそうだよな。
≪舐めやがって。神の力、見せたる! 《神雷》≫
神気を雷に返還させて、そのまま剣に宿らせたってことか。
んじゃ、俺の方も――。
「【魔法剣・
刀剣に変化させたエルダーワンドに闇を纏わせる。
先手を取ったのはウコン。雷を宿した剣を振りかざし斬撃を飛ばしてきた。
「
闇を纏わせた斬撃でウコンの斬撃を斬り捨てる。
≪ッ!? なら、これならどうや!! 《雷神之剣突》≫
雷のトンネルを作り、その中に突撃してレールガンの弾丸のように加速する技か。……刀華さん!?
本来ならば自身の体にも大きく負担がかかる技だろうけど、ウコンは自分の身体に神気を纏わせて膜にしている……なかなか上手いことをするな。
「
まあ、相手が俺じゃなかったら通用したんじゃね? ついでに白崎さん達にも通じないと思うけど。
≪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ。ンな!?≫
剣は捉えた。その瞬間に剣を弾き、そのままカウンターの突きを放つ。
はい、一本……もう降伏してくれないかな?
≪ま、まだだ!! ウチはまだ負けてへん!!≫
なんか、もう、色々面倒になった。このまま受けるか。
≪《雷神之剣突》≫
距離を取ってから再び《雷神之剣突》か……芸がなくね!! もっと、さあ、捻ろうよ。技のバリエーションを増やそうよ。
あっ、勿論受けましたよ。ノーガードで。じゃないと理解してくれないでしょう? この手の輩は。
≪これで、ウチの勝ちや!! ……ッンな!!≫
「効かねえよ。いや、効く訳がないよ。俺は限界を超越し、
≪そんなんありか! 聞いてへんぞ!!≫
「……いや、言ってないから。どこの世界に本気で殺しにくる相手に手の内を明かす阿呆がいる? そういうことだから、もう決着はついたよな?」
≪ああ、約束や。わいもオノレの後ろ盾になんで。……せやから、その
「限界を超えろ、としか言いようがないな。具体的な方法も何も研鑽を続けていたら足元に鎖があることに気づいて、それを引き千切っただけだし。案外あっさりパリってなったぞ」
≪全く意味が分からんな。ともかく、これでわいも更に強くなれそうや。未知なる強敵との戦いがわいを待っとる。んじゃ、ぼちぼち行くで〜≫
自由な人だな。もう雷となって四散しちゃったよ。
まあ、とにかくこれで武神ウコンが俺の後ろ盾になった。これなら、もしミントが協力を拒んでも目標の三神から協力を得ることは達成できそうだ……老害から力を借りるのは癪だけど。
さて、ミンティス教国は首都レントゥーエレからファメデッゼ大草原方面に進み、そこから町を六つ超え、そこからパジャーシュ連峰を超えた先にある。
パジャーシュ連峰には、第二の獣人国家――獣人連合ザゾールがある。レオーネも是非寄るといいと言っていたし、寄ってみようかと考えている。
ちなみに、言語は獣人小国ビーストで使われている【獣人第一共通語】ではなく、【獣人第二共通語】らしい……まあ、【獣人第一共通語】も通じることには通じるらしいけど。
パジャーシュ連峰を越えれば、そこから先はミンティス教国。ここからは、神殿宮のある聖都まで九つほど町を越えれば辿り着ける筈だ。
まあ、今回は正面からボコさずに搦め手を使う予定だからもう少し時間も掛かるだろうけど。女神ミントに何かあったら大変だし。できるだけミント正教会を刺激しないように。
出現する魔獣の顔触れに変化なし。……まあ、それゃ変わんないよね。
今回は志島達がメインで戦っているようだ。まあ、確かにミュラも含めて四人はそこまで強くないよね? そりゃ、勇者パーティだから、そこに在籍しているってだけでレベルも上がるよ。求められるものが高いから。……なんで、モブキャラが未だに解雇されていないのかは永遠の謎だ。
この辺りに出現する魔獣の最上位は
「南空に浮かぶ十字架の形となりて、我が敵に慈悲を与えよ――《
おっ、新しい勇者固有技か。十字斬りの要領で聖剣を振り、十字架型の青の光を飛ばす……同じ十字架でも《
「至高天に浮かぶ薔薇の如く、万天斬り裂く光、吹き荒み渦巻きて、燦嵐となりて敵を討て――《
と思ったら、レーゲンの方も負けていない。ほうほう、自身を中心に青い光の刃を無数に展開させて攻撃を行うのか……某ラノベの勘違い勇者の天●裂破みたいな奴だな。
きっとレーゲンも俺と同じ着想でこの技を編み出したんだと思う……やるな。
しかし、暇だ。メンバーが多いから俺のターンが回ってこない。挙句、「草子君は休んでいていいよ」って言われるし……これ、絶対に邪魔者扱いだよね。追放間近か!!
暇なのでスキル欄を操作する。【叡慧ヲ窮メシ者】を使って……えっと、まずは【擬似限界突破】と【木偶の坊】を結合……よし、成功だ。【制限ヲ外ス者】に上位互換化した。
それから……【暗躍】、【潜伏】、【隠形】、【無音移動】、【不可視】、【尾行】、【密偵】を統合して……成功。【不可視ノ王】に上位互換化した。
暗殺に使えるスキルの最上位というところか? 不可視の名が残ったのは素直に嬉しい。
それから【爪理】、【尾理】、【耳術】、【角術】、【嘴理】、【鰭理】、【針術】、【翼理】、【羽撃】、【組みつき】、【噛み砕き】、【頭突き】……成功。【獣闘理】に上位互換化した。
その後も一通りスキルを弄ってみた。
まあ、こんな感じか。……えっと、あっちはもうしばらく掛かりそうだな。スタンピード来たし……やっぱり参戦しちゃダメ?
んじゃ、次をやるか。【調息】を使ってプラーナを合成した場合、完全に魔法が使えなくなる。
ぶっちゃけ、魔法が使えた方がいい局面はいっぱいある。それに、エルダーワンドが使えなくなるのも痛いからね。だから【調息】で変換するプラーナの量を上手く操作できないかな、と思って。
――息を吸う。
普通の呼吸ではない。途方もなく長いと錯覚させるような摩訶不思議な深呼吸。
――息を吐く。
吸った時と同じくらいの長さで、肺にある全ての空気を押し出すのをイメージして。
不自然なロングブレスの中で、自らの魔力を洗練し、練り上げ、全く別種の力へと変貌させる。
……と、ここまでは同じだが、ここから少しずつ呼吸を見出し、プラーナの合成を抑制する。
おっ、プラーナの色にも変化が出てきた。少しずつ魔力特有の黒い輝きが混じり始めた。
-----------------------------------------------
NAME:能因草子 AGE:16歳
LEVEL:∞(DESPERADO) NEXT:-EXP
HP:99999999/99999999(+10000)
MP:∞(+10000)
PR:1200000/1200000
STR:Unmeasurable(+10000)
DEX:Unmeasurable(+10000)
INT:Unmeasurable(+10000)
CON:Unmeasurable(+10000)
APP:Unmeasurable(+10000)
POW:Unmeasurable(+10000)
LUCK:Unmeasurable(+10000)
-----------------------------------------------
エルダーワンドと禁鞭を持つ。エルダーワンドを変形……よし、成功だ。
禁鞭も問題なく扱える。【魔力纏】と【纏気】も同時に使えるようだ。
……そういえば、この
それぞれのステータスに関連しそうなことをやれば、上がるのか? いや、これ明らかに一体化しているし。
まあ、適当にやっていればそのうち伸びるだろう。こればかりはよく分からん。
おっ、数も大分減ってきたな。そろそろ先に進めそうだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます