アホ乗り物②作り込み過ぎてアホ乗り物?

注:関東方面の方は『アホ』を『バカ』に脳内変換してお読みください。


 アホ乗り物は『走っているだけで笑える』乗り物なわけですが、良く考えれば私が以前乗っていたアクティバンと今の愛車であるN-VANも限りなくアホ寄りな乗り物。またまたYさんとアホ乗り物談義です。


「良く考えたらアクティバンも限りなくアホ寄りな乗り物ですよねぇ」

「異議なし。縦置きミッドシップでドディオンアクスルの軽貨物やもんね」


 アクティバン(HH6)のAT車はシビックのミッションを流用したと噂される縦置きミッドシップで二十年前では珍しい四速オートマチックミッションでした。しかもリヤサスペンションはバーキンセブンと同じドディオンアクスル。これはFFのパワートレーンを流用していた初代のTNアクティからの名残でリーフスプリングを使ったリジッドアクスルだけどドライブシャフトが付いていて……詳しい事は省くけど、車軸懸架式では最もバネ下重量が軽くなるであろう足周りだそうです。


「今乗ってるN-VANもアホ寄りな乗り物やけど、アクティバンの方が乗用車的やったなぁ。後の窓が開くし、リヤシートも広かったで」

「僕ね、京さんの車を見て友達が『バスの補助席が三つ付いてる』って言った理由が解りました。これ、割り切り過ぎてかなりアホです」


 ここの『アホ』はある意味褒め言葉です。Yさん曰く「スーパーカブは燃費がアホ程よい」との事ですから、アメリカ海軍の軍人が使う『F言葉』のようなものです多分。


 そこでですね、ホンダがやらかした『アホ貨物車』についてインターネット検索サイトのヤホーで調べてみました。


 まず最初にホンダがやらかしたのはホンダ初の四輪車である『T360/T500』です。軽トラックが2ストロークの二気筒エンジンで20馬力くらいだった時代にさっそうと登場。四気筒DOHCエンジンを4つのキャブレターで制御して30馬力(T500は38馬力)のとんでもないアホ軽トラックでした。


 でもってマイナー車であるライトバンの『Lシリーズ』は名車S600のエンジンをスープアップした700㏄の四気筒DOHC(その後800㏄になった)を搭載。更にオープンカーで軽貨物な『バモスホンダ』、新車時は時代を先取りし過ぎて売れなかったけど中古車で人気となった『ステップバン』とそのトラックバージョンの『ライフピックアップ』。その後は『田んぼのNSX』と呼ばれるアクティシリーズが続いて『運転席以外がマイクロバスの補助席』のN-VANに至るって感じですね。


 いや~、前にも『本田は貨物車造りが苦手?』みたいな事を言ったけど、ホンダの作る貨物車って面白い! 問題は塗装の弱さと値段の高さだな。多分だけど作り込み過ぎた結果、値段が高くなったのでしょう。でもってアホみたいな面白い乗り物、略して『アホ乗り物』が出来上がったのでしょう。


 いや~、ホンダの貨物って本当に面白いですね。

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