祝100話【おめでたい時は境目なんて関係ないのかも知れない】


 ※泥んこ作品のほぼ全てが共演する特別編なので複数話の会話形式になります。


※本編とは関係有りませんので、続きは101話へ!


 ☆


 空には魔龍が飛び交い、地には歴戦の戦士が徘徊する。


 そう――――ここは誰もが恐れおののき、誰もがこうべを垂れる事が当たり前の地……〝魔界〟。


 本話は、そんな魔界にとっての記念すべき1日を纏めた物である。



 ☆


 ――――〝魔界城自宅大広間イベントスペース〟――――



 そこには豪華絢爛な内装に加えて、数百人規模の料理の数々が並ぶ。


 特攻兵配膳係魔法兵装飾係は。各々の〝能力スキル〟を思う存分に活かしている。


 ここに4Mの巨体ながらも鼻歌混じりで上機嫌な者がいた。


 影武者まおう『フンフフンフッフ~ン♪』


 それを見た娘と妻は、椅子に座りながら開演を待っている。


 王女フレデシカ『ママ上~?何だかパパ上ご機嫌だね!?』


 王妃ユリシャ『そうよ、フーちゃん。今日は私達にとっても、特別な日なのよ?』


 王女フレデシカ『フーちゃんの誕生日は10年前にやったでしょ?ペットの暴君殺戮芋虫タイラントデスマワームの赤ちゃんがまた産まれたとか……?』


 王妃ユリシャ『ふふっ。また2万匹も産まれたらご近所さんに配るの大変でしょ?今日はね――――』


 王妃が言葉を発する直前、魔王城の扉がゆっくりと開かれた。


 通常、守護兵が開閉スイッチを押さないと動かないとされる〝超硬重扉数tのとびら〟を、で開ける者がいた。


 光の向こうから現れたのは、180cmの長身に加えて、朱髪と同色の瞳を併せ持つ魔法使いのニッシャ。


 ニッシャが手を繋いだ先には、ひょんなことから保護されている少女の姿だった。


 炎の魔法使いニッシャ『ちわ~っ!!次元を越える系魔砲少女弓弧に誘われて来たんだけど席ある?』


 金髪の少女ミフィレン『この度はお邪魔しますっ!!』


 傲慢な態度で受付に接するニッシャと、丁寧にお辞儀をするミフィレン。


 影武者は来客の元へ足早に向かい、笑顔で歓迎をした。


 影武者まおう『お~っこれはこれは!!〝魔法界ファンタジー〟からよくぞ参られた!!』


 低姿勢な影武者を睨むニッシャは、案内状を書いた弓弧に少しばかりの殺意が芽生えていた。


 自宅→魔王城(徒歩2分)


 炎の魔法使いニッシャ『あのよ~弓弧がさ、ココに数分で着くって言ってたのに、実際はもかかったぞ?』


 ※弓弧は次元を越えられます。


 魔界を統べる〝魔王〟すらも臆さない彼女の手を引いた少女は、可愛らしくお腹を撫でながら言った。


 金髪の少女ミフィレン『もう私、お腹空いちゃった……ニッシャ!席で待ってよ?このままだと迷惑だよ?』


 炎の魔法使いニッシャ『うん!そうだねミフィレン♪んじゃぁ、座ろうかな!』


 影武者を華麗にスルーした2人は、両脇にある色とりどりの料理を摘まみながら指定席へと向かう。


 その頃、ミフィレンを見た王女と妃様。


 王女フレデシカ『ママ上~あの子、可愛いね!お人形さんみたい、あとでお話したいな!』


 王妃ユリシャ『あら、そうね。蒼色の瞳が綺麗だわ!自室に持ち帰りたい……羨ましい。はぁ』


 人間の9歳児と変わらぬ身長のユリシャ妃でした。


 ※影武者4M、妃様1300mm、王女2M

 手を繋ぐ時は、囚われの宇宙人スタイル



 ユリシャ妃とフレデシカ王女がワクワクしながら、次の来客を待っていた。


 王女フレデシカ『ママ上~ママ上~。まだ、開始にならないの?』


 王妃ユリシャ『フ~ちゃん。まだまだよ?今日はた~くさんの人が来るから、もう少し待とうね?』


 母親らしく娘の頭を撫で――――れないため、執拗にお腹を擦る王妃。


 影武者は周りの部下達に的確な指示を出しながら誰よりも働いていた。


 王妃ユリシャ(あの人の頑張ってる姿を見ると……結婚して良かったって思えるわ……)


 微笑む王妃とはしゃぐ王女、暫くして複数にも及ぶ話し声が聞こえてきた。


 その者達は、魔王よりも深く濃い(心の)闇を纏う選ばれた人間。


 暗黒の流星全身黒タイツ『フハハハッ、遂に来たぞ?魔界へと降り立った!』


 永遠なる吹雪雪国の迷い人『俺に降り注いでいた雪が止んだ……』


 混沌に出る妖精裸に羽『我こそ混沌の妖精也』


 血濡れの巻物興奮して鼻血をだした人『今宵、血が滾るぞ!!決戦の時じゃ!』


 泥んこの魔女ポンコツ作者『予約投稿してた筈なのに日付間違えちゃった……てへっ』


 都会の波に揉まれる若人新社会人『あぁ、こんな筈じゃなかった……』


 熱を帯びたコロッケ品種はメークイン『私が食べられる側の気持ちを教えてやろう』


 ノーマネーと呼ばれた彼給料日前の男『俺って奴は限定版とかに弱いよな……』


 他にもゾロゾロと雪崩れ込む人の数に圧倒される2人。


 王女フレデシカ『うっ……ママ上、あの人達って……』


 王妃ユリシャ『えぇ、言いたいことは分かるわ……』


『『いい感じにダサい……』』


 入り口辺りの騒ぎに気づいた影武者は、愛する妻と娘へと走り寄る。


 魔王影武者『誰だあの者達は……』


 王妃ユリシャ『貴方の知り合いじゃないのね……良かっ――――』


〝ホッ〟と胸を撫で下ろしかけた王妃の安心も束の間。


 魔王影武者の登場に、来客全員がその偉大なる名を呼ぶ


 全員『『『『『『『『あっ、魔王様だ!!』』』』』』』』


 王妃ユリシャ『え……、もしかして知り合いなの?』


(しまった魔王様の知り合いか!!バレないためにも、ここは合わせるしかないな……)


『やぁ諸君、よくぞ参られた。魔界の月が満ちる今宵、人々は歓喜に狂い咲くだろう!!』


 王女フレデシカ『ママ上~。パパ上と離婚りこんするなら今だよ……?』


 王妃ユリシャ『えぇ、そうね……離婚死別するなら今のうちね』


 そう言ってユリシャは魔王影武者に、渾身の拳を振り下ろした。


 王妃から影武者へと振り下ろされた手刀は、もう一人の来訪者により防がれる。


 特徴は焦げ茶の髪と同色の瞳、加えて白装束を思わせる風貌であり、2000mmもある娘フレデシカと同じ身長の男。


 54暗拳の男ブレット『どうも初めまして奥さん。祝賀会に暴力は良くないな?』


 爽やかかつ冷静に王妃の手刀を、二本の指で受け止められる。


 そんな男を見た王女は、驚きの表情を作りながら指を差して言った。


 王女フレデシカ『マッ……ママ上っ!!この人、フーちゃん見たことあるよ!!』


 娘の只ならぬ雰囲気に、ママ上も凄く気になる。


 王妃ユリシャ『フーちゃん、一体誰かしら?』


 魔王様かげむしゃ(嫌、本当に誰だろう……定例会の時にもいなかったような……

 )


 息を命一杯吸い込んだ王女は、腹を抱えながら『確か、〝打切り続!!俺達の闘いはまだ続くぜ〟の人だよ!』と、満面の笑みを見せる。


 王女フレデシカ『あら、じゃあなのね』


 54暗拳の男ブレット『王妃とはいえ、何と無礼な者かっ!!此方とてやる気になれば、人気になれるのだぞ!?』


 王女ユリシャ『はいはい、分かった分かったわよ。〝唯我独尊ちゅうにびょう〟達と一緒に席へ着いてなさい』


 54暗拳の男ブレット『くっ!!無念……』


 人気者100話のキャラクターに相手にされず肩を落とすブレット――――もとい、3話で打切りの作品主人公


 そんな激闘を制し、本作品の主人公である〝影武者〟は、生きている実感で胸を撫で下ろす。


 王女フレデシカ『パパ上、命拾いしたね!』


 魔王影武者『ママ上は本当に元気満点だからね~。コホンッ……。おや?また、誰か来たみたいだぞ?』


 席へと足を運ぶ〝中二病達〟と〝56暗拳の男ブレット〟の隙間から、縫うように現れた小柄な女の子。


 桜色の髪を後方で結い、肩に乗るのは相棒の虫。


 その背中には燦然と輝く純白の刀が、存在感を輝き放っていた。


 花の守り人桜香『どうもこんにちわ!!この度は〝100話達成〟おめでとうございます!』


 七星天道虫ななちゃん『キュキュイ~!!』


 影武者親子は思った――――(((これ迄の色物とは、訳が違う!!!)))……と。


 王妃ユリシャ『えっ……何子の生命体は!小さくて可愛すぎ何ですけど!?』


 魔王様だんな4M、王女むすめ2M、王妃つま1300MM


 ――――のため、あまり変わらない身長に親近感が沸いていた。


 一方で、娘フレデシカはパパ上に対し、年相応のおねだりをしていた。


 王女フレデシカ『パパ上、ママ上!あの子達欲しい!……ちゃんと餌あげるし、お散歩もするから!』


 魔王様影武者(あの子達が居るから、この作品も更新が遅いのか……納得だ)


 ――――敵ながら感心する影武者でした


 最近出番のない影武者を他所に、今度は桃色髪の派手な少女?がやって来た。


 その者は惑星で神様と接待ゴルフをしたり、魔界に温泉を堀に来たり……奇想天外な魔法少女。


 極悪魔法少女ゆみこ『ち~っす!!みんな元気?』


 王妃ユリシャ『ゆみちゃん久し振りね!何百年おととい振りかしら?』


 綺羅日やかな見た目を放ちながらも、王妃の顔間近で言った。


 極悪魔法少女ゆみこ『ユリッピだっ!子どもも大きくなったね~!取り敢えず100話おめでとう!』


 目が、鼻が、顔が……近い。


 後、星やらキラキラした視認できる。


 全体的に王妃よりも色々とデカイ魔法少女に、一切臆しない魔界の王妃。


 王妃ユリシャ『ふふふっ……それもこれも読者みなさんのお陰よ?』


 余裕の王妃スマイルで営業をこなす出来る子ユリシャ。


 媚びうるスタイルの王妃に対して、纏めにかかる主催者のゆみこ。


 極悪魔法少女ゆみこ『あぁそうだな……たまには、他の作品ばしょに遊びに行くのも――――悪くはないみたいだな』


 弓弧とユリシャの目の前には、誰もが笑顔で肩を寄せ合い。


 喜びを分かち合いながら、垣根を越えて祝福する様々な声が聞こえてきた。


 金髪の少女ミフィレン『ねぇねぇ、ニッシャ~100話って凄いね!』


 炎の魔法使いニッシャ『そうだねミフィレン!私達も248話で終わりらしいから頑張ろうな!!』


 花の守り人桜香『七ちゃん!負けずにこっちも頑張ろうね!』


 七星天道虫ななちゃん『キュキュキュイ♪』


 54暗拳の男ブレット『どうやら俺達の出番は無いようだな……』


 背中が屈強なアライグマカオス『大胸筋広背筋腹直筋マッスルマッスル』


 勇敢な英雄フラグの人『俺が……100話まで到達したら、結婚してくれ……』


 誰もがみな、笑顔になる権利を持っている。


 泥んこの作品はどこかで全て、何となく繋がっているらしい。


 大切な誰かの為に強くなれたり、悲しみを斬るために刀を振るう者――――


 生きるために死亡フラグを連発したり、食が貴重となった世紀末で己の拳で戦う者――――


 中二病全開の作者や偽りから本物になる魔王様だっている――――


 世界は明るく輝き、思い描く想像は創造なり。


 そう思えるのが……泥んこのヘンテコな作品達である。




〝♬¸¸•.•*¨*•.Special Thanks.•*¨*•.¸¸♬〟


〝いつだってあなたが私を強くする〟より

 、ニッシャとミフィレン


〝いつかあなたに刃を向ける時〟より、桜香と天道虫の七ちゃん


〝魔砲少女 朝熊弓弧〟より、朝熊弓弧


〝泥んこなりの激熱なバトル物~〟より、ブレット


〝死亡フラグを立てる人〟より、モブの方々


〝予測変換のみでお話は出来るのか?〟より、背中が屈強なアライグマ


〝中二病しかいない人達〟より、

 ①暗黒の流星

 ②永遠なる吹雪

 ③混沌に出る妖精

 ④去りし者は夢の彼方

 ⑤知る人ぞ知る人

 ⑥世界を掌握せし男

 ⑦ソレイユの道標

 ⑧大乱の彼方

 ⑨血濡れの巻物

 ⑩月に代わっておしぼり

 ⑪天を仰ぐ敗者

 ⑫都会の波に揉まれる若人

 ⑬波寄せの達人

 ⑭ニルバーナ・ファビリオン

 ⑮沼地の魔女

 ⑯熱を帯びたコロッケ

 ⑰ノーマネーと呼ばれた彼

 ⑱狭間こそ正義

 ⑲螺旋を踏破せし者

 ⑳ワルキューレの憂鬱



 以上で特別コラボレーションは終わりです!

 次話より本編へと戻ります!!




 



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