第31話【未知との遭遇】

布で動く何かに三獣士は、皆興味津々だが触れさせるのも恐ろしいと判断した影武者は、早々に退去を命じる。


、大義であったぞ。これから我が魔王軍は、伝説の魔物を仲間に加えより一層繁栄するだろう」


ある意味伝説ふっかつ魔物ひめさまを仲間に出来れば、【鬼に金棒】なのだが、如何いかんせん勇者が取り戻そうとしていた姫様だからな……本物、もう亡くなってしまったから早急に帰したいのだが、今日は生憎の記念パーティーがあり、明日以降になりそうだ。


自室へ戻り、優しくベットに座らせ被せていた白布を取り除き話しかける。


「やぁ……お姫様。体調はどうだい?」


悪の権化の様な顔が、引釣っており恐ろしさを増した表情になっていた。


姫は無言で会釈すると、何でも見通せそうな大粒の宝石の様な瞳で、首をかしげ不思議そうにかげむしゃを見つめる。


初めて彼女の艶のある声を聞いたのはその後だった。


「貴方―――誰なの?」





【母上へ 秘密っていつかバレるのね】

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