第86話 見せつけなんか大っ嫌ぃ!



「無視はヤだょ?みこちゃん♪(チュ🖤)」


「!?チ!!!」


「キャッ!。。。もぉ、みこちゃん?

 恥ずかしいからって、急に杖で殴ろうとしちゃダメだょ?私じゃ無きゃ死んでたよ?♪」




 最近何処かで見た様な魔法少女聞いた様なセリフ。。。

 急に湧いたやけに馴れ馴れしい魔法少女ゴキブリは、突然みこのほっぺにキスをした。。。みこはほんの瞬きをしただけなのに、急に隣に現れた魔法少女眼鏡ッ娘にキスをされた!

 気持ち悪い。。。反射的に鈍器でドン!しようとしたみこの杖は躱され、姉ちゃんと同じくらいに速いこんな魔法少女お友達を、みこは知らない。。。


 は?。。。お友達!?誰の?みこの?違う!こんなムカつく委員長眼鏡ッ娘、みこのお友達じゃない!は知らない!!!


 ズキズキパラパラと勝手に捲られる甦る黒歴史ヤな記憶。。。それはみこが魔法少女になって、最初で最後の愚行の代償初めて良いことをしようとした記憶。初めて実際に魔法少女お姉ちゃんを殺した、ヤな感触思い出。。。




「ウルサイ!」


「キャァ!みこちゃん待って♪

 いきなりそんな、ヤァ~ン🖤。。。フフ、みこちゃんのエッチ🖤」




 ヒラヒラクルクルと、その魔法少女眼鏡ゴキブリはみこのる気を出したを躱す。紙一重服一枚、わざと魔法のドレスだけが斬れてはだける様にらしくヒラリと躱す。。。

 まるでみこと、ギリギリな危ないタッチ鬼をして遊んでるみたいに楽しそうな、あの委員長眼鏡笑顔眼鏡ムカつく嫌い!




「キャハッ、キャハハハハハ♪

 みこちゃんみこちゃん、楽しいね?面白いね?♪そういえば、みこちゃんと遊ぶのこれで二度目だね♪憶えてる?ほらあの秘密基地。。。の」


「。。。チ!」


雷颯テンペスト




 先ずは何言ってるか分かんない、あの眼鏡を叩き割ろう。にスーパーみこパンチ。。

 そう心に決めた拳を握るみこの側を、急に飛んできた雷の魔法横槍が掠めていく。あれ?けど今の魔法はから飛んできたから、下槍になるのかな?


 ビュンビュンと、そんなどうでも良いことを考えながら二つ三つと避けるみこ。割とビリビリし死んじゃいそうな、雷と風が混ざった強々魔法。でも多分この魔法は、当てる気が無いのかな???そう思うくらい、この突然の下槍は適当な感じ。



「待っていた、この瞬間ときを。。。」



 高い所に登りたがる魔法少女には珍しい、下からの登場。

 ゆっくりとみこを睨みながら登って来るお姉さんは、何となく見覚えのある緑色の魔法少女カメムシ。まぁ見覚えはあっても、よくは憶えてない知らない


 下から不意打ちなお姉さんと、チョロチョロとすばしっこい鬱陶しい眼鏡ッ娘。二人二匹魔法少女ゴキブリ奇跡のウザい共闘。


 緑のお姉さんが待ってた言った通り、アニメとかじゃスっごくピンチになる感じの展開シチュだけど、実際はそんなこと全然無いんだね?だって、緑のお姉さんはわざわざ当たらない魔法でコッチだよ♪って教えてくれたし、委員長メガネの方は。。。




「。。。イヤ。。違ぅの。。。私はただ、チコちゃんが。。。ごめんなさい。私が。。。私が委員長なのに先生の言付けを破って、帰りに寄り道なんかしたから。。。私が悪い子だったから。。。ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。。。イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」




 こんな感じ。。。

 お姉さんはみこの側を通り過ぎて、取り乱す泣き叫ぶ委員長メガネ


(パン!!!)


 てした。惚けたお顔ズレた眼鏡で、キョトン。。。と泣き止んだ委員長固まったメガネを、緑のお姉さんはギュッ♪って抱き締めてナデナデする。。。



「。。。貴女は、悪くない」



 そしてただ一言、キスをする。。。

 別に魔法少女ゴキゴキは気持ち悪い生き物だから、そういうことスルのは構わない。。。だけど、だけどね?




「ねぇ。。。どうしてグーじゃ無くてパーなのみこの目の前で何してるの??」




 みこの目の前で、お姉ちゃんとイチャイチャ幸せそうにするのなんか許さない。。。絶対絶対許さない!!!!!



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