第71話 真の姿なんか大っ嫌ぃ!



「ホホホホホホ♪先までの威勢はいかや?弱き者可愛い御子。ほれ♪しかと舞わねば死んで終うえ?」


「。。。チッ」




 ブワブワ、プンプンと狐ッ娘オバさんババアの尻尾が動く度に巻き上がる臭いが臭い嫌い。。。みこががる姿を、苦戦してると勘違いしてるはしゃいでいる怪人さんババアの高笑いが臭い嫌い。。。みこはお姉ちゃんの匂い存在以外、他の総ての臭い存在が嫌い!臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い、大っ嫌い!!!




だったら早く、消臭しないとね無慈悲なる氷槍よ、敵を貫け♪『氷槍ノ一撃・黒(アイスニードル・ダークネス)』」


「ギャァァァァ!!!」




 その魔法を、みこは知らない。

 みこのお口が詠唱したから聞こえたのは、黒い魔法みこの声。右手に現れたその三本の黒い氷の針魔法は、詠唱が終わった瞬間に偽母さんババアのお腹に風穴を空けたをドーナツにした。。。だけどお姉ちゃんが小鳥さんみたいに可愛い♪って、好きよ♡って褒めてくれたその声を、みこは出して無い知らない




「アッハハハハ♪ねぇ偽母ママ汚い床の上そんな所に這いつくばってどうしたの???お腹に穴でも空いたのお腹でも壊したのかな?」



 。。。違うの。



「お、のれ。。。」


「あ!!!ごめんね偽母ママ

 もしかしてさっきの弱魔法ただのつららが、致命きいちゃった???

 ごめんなさい♪まさかあんな弱魔法アイス魔法でくたばるなんて想像もしてなくて。。。フフフッ、弱♪」




 みこじゃ無いの。。。

 みこは、こんな性格の悪い意地悪なこと思ってても言わない。。。だってお姉ちゃんにこんな姿とこ見られたら、『みぃちゃんは、そんな意地悪な子悪い子だったんだね。。。』って嫌われちゃうかも知れない。。。




「おのれおのれおのれおのれ。。。調子に、乗るなよ魔法少女ニンゲン、風情がぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


「。。。へぇ〜、流ッ石ババアママ。しぶとさは、並以上ゴキブリさんだね♪」




 まるでみこの身体が勝手に動いてるみこの中にただ乗っているみたいに、みこは何も出来ない知らない。。。

 真っ黒に染まった魔法のドレス灰色に染まって行く世界も、真っ黒な魔法意地悪なお口も、みこは知らない。知らない知らない知らない知らない!


 。。。ねぇ、アナタワタシはだぁれ?




「おのれおのれおのれおのれ口惜しや!口惜しやぁぁぁぁ。。。。。ンフ、ホホホホホホホホホホホホ♪ハァ。。。さて、可愛い御子や。妾の余興、楽しんでもろうたかえ?

 まさかとは思うが、よもやこの妾が腹の風穴コレしき程度で終うた。と鵜呑み本気にしてはおるまいな?ホホホホ♪」


「チッ、ババアたぬきが。。。」




 どうして狐さんな偽母ババアがたぬきさんなのかは知らない。。。知らないけど、笑いながらゆっくり立ち上がる偽母ババアの魔力はグラグラと沸くお湯みたいにドンドンと跳ね上がっていく。

 そして偽母ババアのうるさい笑い声が終わる頃には、お腹の風穴ドーナツは塞がり、いつもは二股の尻尾モフモフ五股にまでモフモフモフモフモフに増えていた。




「。。。のぅ御子や?其方、四天と呼ばれし妾達四人の王が、元は一体の怪人一人であった。と言うたれば、信じるかえ?♪」


「。。。へぇ、そうなんだぁ♪」






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