第37話 仕返しなんか大っ嫌ぃ!



「どうしたのお姉さん?すごく苦しそうだよ?大丈夫?♪」


「ゔぁ、ぜ。。。?」




 息が出来ず、灼けた喉の痛みにのたうち這いずり回った魔法少女ナメクジは、自身の回復に集中しながらも、私が勝手に拘束から解かれ行く様を不思議そうに睨み付けている。



「アナタ。。。レジストされた中で、どうやって。。。」


「ぷ!アハハハハハハハ♪えっと、なんだっけ?サファイアの後継者レジストクイーン

 この程度であのメガネお姉さんに並んだつもりだったなんて、可笑しくて可笑しくて。。。♪アハハハハ♪本当お姉さんて、バカだね?♡」


「やっぱりアナタ生意気ね!でもバカは、そっちの方よ?呑気に変身なんかしないで、私を拘束でもしておけば、また捕まるなんてこと。。。?えっ?なんで!?どうして魔法が!?」


「あれれー?どうしたのかな?♪

 お姉さんなんだか、魔法が使えない魔法少女ナメクジみたいなお顔だよ?♪」


「アナタ私に一体何をしたの!!!」


「フン。。。別に?」




 私は別に、呑気に変身なんかしてはいない全裸が恥ずかしかったわけじゃない。ワザとコイツが回復するのを、待ってあげていただけ。そしてあのキスの瞬間も、私は特に特別なことはしていない。


 ただあの時の私の喉には、氷界を統べし女王絶対零度の吐息が宿っていた。

 そして無警戒にその吐息を吹き込まれた私にキスをしたこの変態が、無様勝手に転げ回った。それだけのお話。


 この変態魔法少女バカなナメクジは、そもそも何故レジスト状態だった私が、魔法を使えたのかが解ってないみたいだけど。そこは、ちょっとレジストの知識対魔法少女を想定したことがある魔法少女になら全然、


 コイツのレジストは、荊されている。そしてその効果は打ちと言うよりも、相手に荊が巻き付く事で発現するに近い。

 つまりその能力は魔法に付与している以上、接触していなければ効果を発揮しない魔力自体を打ち消す事は出来ない完全なレジストということになる。


 だから私やチビの障壁やドレスを無効化する溶かすことは出来ても、魔力の操作による痛覚の鈍化やでの魔法の発動は阻害する事は出来なかったというわけ。

 まぁそれでも攻撃魔法や障壁なんかの防御魔法は、捕まえた時点で完封出来てしまうんだから、結構厄介ではあるのだけど。。。使い手がこんな雑魚変態じゃ、ねぇ?




「どうして!なんで魔法が使えないのよ!!!?」


「そんなの簡単でしょ?♪」


「ま、まさか?アナタがレジスト妨害を。。。?う、嘘よ!対象に触れないレジストなんて、眼鏡っ娘お姉さんサファイア・アイシクルにしか使えないはずよ!それをたかが、序列最下位の新米が使えるなんてあるはずが!?」


(パチン♪)



 私の鳴らす指の音に合わせて、忘れられていたまだ宙にあったチビの身体が解放される。流石の変態魔法少女無能なナメクジでも、ここまでされればやっと理解は出来たみたい。

 みるみる蒼ざめるお顔が、本当カワイイ不細工



「ま、待って!私はただ命令されていただけで、本当はこんな事ヤリたく無かったのよ!逆らえば、殺される。。。

 だから、、、そう無理矢理!無理矢理ヤらされていただけなの!!!」


「へ〜?。。。だから何?」


「や、辞めて!来ないで!

 アーーーーーーーーーーー!!!!!!ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!もう私、魔法少女なんか辞めるからお願い!許し、イヤーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」



 種明かしも終えた私は先ず、主導権を握ったコイツの荊でその四肢を拘束した。そして床に転がっていた二つの杖剣と小太刀を、右の太ももと左の肩にそれぞれブッ刺してあげた♪

 お姉さんは、すごく大袈裟に叫び声ウルサイ悲鳴をあげたけど止めてなんかあげない!だって、私の妹あのチビはもっともっと痛くて、もっともっと怖かったはずだから。。。



「お姉さん?♪自分だけ痛いのがイヤ無傷で助かろうだなんて、ダメだよ?みこは、そんなの許さない。。。」



 あぁ。。。♪それにしても、なんて良い気分なんだろ?こんなにスッキリしたのいつぶりかな?怒られないのが、こんなにイライラしないだなんてずいぶん忘れてた♪

 だけどね?ちょっとだけ、ちょっとだけお姉ちゃん達の声が全然聴こえないのは寂しいな。。。


 ねぇ?お姉ちゃん?

 怒らないってことは、みこのろうとしてる事は正しい事なんだよね?♪頭痛くないってことは、ヤってもいよ♪って言ってくれてるんだよね?♡



「お願い。。。お願いします。お願いだから、顔だけは辞めて?私には、この顔しかないの。。。だから」



 呪いの解けた私には、最早手加減をする理由つもりなんて無い。ましてコイツらは、さっきの二人とは違って私の大切な者に直接手を出した。。。許せるわけがない!

 。。。さてと、時間も無いことだし♪



「辞めて!お願いします!辞めて下さい!!!なんでもします、私アナタの言うことにはもう逆らいません!

 だ、だからどうか、これ以上はァァァァァァァァァ!!!眼が。。。!!!眼が、眼がァァァァァァァァァ!!!」


「ウフフ♪お姉さん?眼が、どうかしたの?まるで、自分の存在がゴミの様にでも見えた?」



 必死に泣き叫びながら許しを乞う魔法少女。私はその悲痛な叫びなんかお構い無しに、その右目をお姉さんの杖で潰してあげた♪

 本当はもうちょっと、お姉さんのお顔をグチャグチャにしてあげたかっお顔で遊びたかったたんだけど、時間が勿体ないから次でわりにしてあげるね?♪



「ンーーーー、ンーーーー、ンーーー!!!ンーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」



 耳障りなお姉さんのお口を荊で塞いだ私は、最後に紅蓮の業火で真っ赤に焼けた、おチビの魔法の杖をお姉さんの左目にゆっくり、ゆっくりと突き刺してアゲタ。

 なるべく永く、あの雑魚チビが感じた恐怖や苦痛を少しでも仕返せる様にユックリ、そしてジックリと。。。。。。



「。。。。。。。。。。。。」



 バイバイ、お顔の可愛いお姉さん♪



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